アベ政権のレイプ事件揉み消し疑惑

アベ政権のでたらめぶりは日を追うごとにひどくなっています。

こんどは、アベの本を出し、テレビでアベ擁護を繰り返していた「アベの友人」自称ジャーナリスト山口敬之氏の準強姦容疑事件が、逮捕状まで出ていながら、その逮捕予定の当日に警視庁のえらいさんの指示で執行が停止され、その後、一年ほど放置され、最後は不起訴になってしまったということが起こりました。

すでにこの事件は週刊誌が報じていましたが、先日、被害女性が、顔出ししてまで記者会見し、山口氏の不起訴扱いは到底納得できないので、検察審査会に持ち込むと訴えたのです。

この事件は前代未聞です。逮捕状がでるのはある程度の証拠があるからで、実際、被害女性は自ら集めた証拠、たとえば山口氏が歩けない彼女を抱きかかえてホテルに入る監視カメラ映像や、服についていたDNA、乗り付けたタクシードライバーの証言などを警察に出していたそうですが、にもかかわらず逮捕直前に停止されたのは異例だし、それだけでなく、警察は被害女性に示談をすすめ、警察とつながりのある弁護士のところまで連れて行ったとのことですが、これも普通はありえないことです。

なぜこんな異例なことが起こったのか。「特別のちから」が働いたとしか考えられません。

山口氏は週刊誌が報道した時点で、内閣調査室の北村氏に援助してほしいことを臭わすメールを送っていますが、もしこの事件がアベ内閣につながる官僚と警視庁が、「アベのお友達」を救うために「共謀」して握りつぶしたとすれば（特別のちから）、日本はもう「法治国家」とは言えなくなります。

だって本来（内閣も）検察・警察は、あらかじめ定められた法にもとづき、法を執行する機関であり（そのために逮捕などができる特別の権力を与えられています）、法にもとづかない行為は一切禁じられているわけですが、そこが法を破っているからです。

日本の戦後の歴史の中でも、ここまであからさまに身内の犯罪容疑者をかばう政権はなかったでしょう。その意味で、アベ政権は、事実上、無法者の集まりになっています。

もちろん裁判で有罪と判断されない限り、山口氏が実際に卑劣な準強姦罪（これは女性が身動きがとれない状態を利用してレイプするものです）を犯したとかどうかはわかりませんし、それまでは無罪と推定される必要があります。しかし、被害女性がある程度の証拠を持ち、正式に告訴しているわけですから、すくなくとも山口氏は、検察審査会の委員多数が起訴相当の判断をすれば、それを受け入れて裁判で証拠を争い、黒白をあきらかにすべきです。

とはいえかりに山口氏が裁判にたっても、被害女性が心身に受けた傷はすぐには癒されないでしょうが。彼女は「レイプは魂の殺人だ」と言っていますが、まさにそうだと思います。ただ彼女にとっても、加害の事実を明らかにし、加害者に処罰を受けさせるのはそのこころの回復に不可欠です。

ただ付け加えれば、事件後の山口氏と被害女性とのメールのやりとりを見ていると（これも報道されています）、「酔った彼女が半裸になってベッドに入ってきたので、そういうことになったのでレイプじゃない」などという弁明はいかにも苦しいものであり、山口氏の容疑は濃厚だと思います。酒に酔っていようがいよまいが、女性の意思に反する性行為はレイプです。

もしこれがただのレイプ犯罪の揉み消しにとどまらず、権力が絡んでいたなら、レイプ事件を減らすためだけでなく、日本の法と民主主義を守るためにも、決してこのまま放置されてはならないと思います。