儚い仕事

この間、友達からライブのお誘いを受けた


聞くところによると、普段はファンクラブに入ってても取れないような
プラチナチケットらしいのだが、奇跡的にも友達の仲間連中がチケットを
外さなかったそうなんで1枚余ったのだという


ライブなんてもうしばらく行ってなかったし、そんな有難いチケットなら
お邪魔させてもらおうかとも思ったんだが、



アイドルグループのライブと聞いたのでやめた（笑
そもそも曲知らねーし（AKBじゃないよｗ）


そういえばこいつアイドルオタク…とまではいかないけど好きだったな


俺は曲がりなりにも男の端くれではあるので、
車、バイク、鉄道、写真、パソコン、酒にギャンブル、果てには風俗まで…

女性の皆さん方にはちょっと理解出来ないような
これらにハマる男の気持ちは分からんでもない


ただアイドルだけは…本当に分からない


年会費を払っても当選するか分からないライブを毎回申し込み、
CD、ライブDVDが出たら必ず買って、しかもほんの一瞬握手するために
それを何枚も買う…

その思いは決して本人たちに伝えることもままならないまま、
自分だけは一途に彼女らが引退するその時まで想いを馳せ続ける



ん～、不思議な商売がこの世には成り立つもんだ


秋葉原に行くとそこら中にアイドルの卵？と思われる
女の子たちを目にすることができる


どれも中学生くらいかな…いや、小学生くらいのもいたんじゃないだろうか？
みんなスポットライトの下で光り輝く自分を夢見ているのだろうか



女性アイドルの旬は短い、半端じゃないくらい短い


何故ならば女性アイドル最大のウリはその若さだから
どんなに間違っても踊りのうまさとか、歌唱力じゃないよね


25を超えるともう引退を考えなければならない
30を超える女性アイドルなど聞いたことがない


25なんつったら俺の会社じゃピッチピチの女の子やで（古い



なんかアイドルの人たちを見ていると、溜らなくセンチな気分になる
何しろ近い将来に確実に失う、その若さのみを賭けに出して勝負をするから


全てのアイドルファン達に俺が聞きたいことは、

若さを失い、スポットライトを当ててもらえなくなった
女の子たちのその後は一体どうなるの？である



まだ二十歳にもならないような女の子が綺麗な服を着て、アリーナいっぱいの
お客の前で強烈な光と注目を浴びて、そしてきっと沢山のお金をもらうのだろう


しかし諸行は無常であるので、そんな状態は長く続く事はない
残るのは、その強烈に輝くほど強く落ちる影のみ


人は一度上げた生き方に対する水準をそう簡単に下げることが出来ない

例えば、アイドルが歳を食ったら、
最悪スーパーの試食売り場でウィンナーを焼く覚悟があるのかって事


せめて光り輝く間に、その輝きに群がってくる有象無象から
素敵な一生の伴侶となる人を見つけて頂きたいと思うのみである


アイドルって聞くと、ふとそんな事を考えてしまう俺は、
やっぱり今回のお誘いを断って良かったな