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【魔法少女っ】22-4、遠距離合体魔法【縁日】

2011年07月24日 06:09

アイロンアイロン~」
スチームアイロンネガイナーはとにかく高熱スチームによる攻撃を仕掛けてくる。
「このままではお嬢様が危ない」
サラは分析した。魔法騎士としてのスペックでの問題ではない。高温高湿の空気は常人よりは病弱な千歳の健康を害するものだ。
「加勢しますっ。お嬢様っ」
メイド姿のまま、トータクに立ち向かうサラ。
妖精とはいえ、人間ぶぜいがお嬢に触れられるものか」
トータクの鎧がサラの打撃やキックを次々と受け止める。
「くっ!」
「サラ!」
お嬢様っ!危ない」
アイロンアイロン!」
どしゅうう~。
アイロンネガイナーは手足を引っ込めて、空中を飛び、千歳に向かって突進してきた。
その際にものすごいスチームをふいている。
「あつっ。小春なら、こういう敵、なんとかなりますわなのにっ」
すれすれでかわしても、高熱のダメージは避けられなかった。
が、その思い付きはナイスだった。
「いつぞやの時のようにテレポートを使えば、こいつを小春のところへとばせるですわっ」
「残念。茜ちゃんはおとりこみ中よ~」
「!」
そうなのだ。テレポートは茜と千歳が引き起こす合体魔法。トータクが言うのが本当ならば、まず不可能だ。
それに考えてみれば中継とかしてないから、いちいち各々の場所の事情はつたわら……

「はぅ。羽前さんがピンチっ」
麻衣子が大声をあげた!
「って」
「なんだこの力は」
そのモーションをアドルフの剣を受け止めつつ茜のタクトの刃を止めてしたのがスゴいところだった。
だってぶっちゃけ茜の攻撃はビームソードの類いなんだぜ?
「あっ。すいません。勝負止めちゃって」
「てか、よくこんな熱気ムンムンな領域に入れたな……」
でもその説明は省くらしい。
千歳ピンチなんですか?」
「ええ。よくわかんないけど、清澄さんの助けを求めてます」
「なぜそれがわかる」
その説明も省く!
「ってか、勝負の邪魔すんなって」
アドルフが剣を引こうとするが、麻衣子の押さえが強く、引けない。
「ほんの五秒でいいんで♪」
にっこりして麻衣子は頼む。「五秒」の根拠も不明。
「五秒だぞ。さっさとしろ」

五秒後。
ずずずーい
がたっ。
「ごめん、オッサン。あたしゃ闘うわ」
小春学食の椅子から立ち上がった。
「儂と闘うだと?気分乗んね~」
正直メンドイサダム
オッサンとじゃないわ」
ずぎゃあああん
アイロンアイロン~?」
学食にスチームアイロンネガイナーが現れて戸惑った。
「きゃあああ~」
学食が騒然となる。
「久保田先生はみんなを逃がして」
「わ、わかったクポー」
「それにしても、不思議な事があるもんだ」
何に対してか、サダムはそう感想を述べた。
「馬鹿ね。あたしたち魔法少女隊よ?魔法って不思議なもんなの」
武器であるミッドナイトベルを構えて、小春アイロンと対峙した。

続く!

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