【魔法少女カーマイン】玩具の販促！

「うさうさ、うさうさ～」
三匹のうさぎの怪物がせせら笑うように鳴き声をあげる。
「小春、もう一度です」
「ダメクポー！」
再び合体魔法を使おうとする茜を制止する、妖精姿のクポー。
「合体魔法連発は著しく魔法力を消耗するクポー！」
「じゃあ、格闘だよっ」
小春が単身で走って行った。
「踏み台にしたうさっ！？」
「ぐはぁ」
善戦してるように見えるが、なかなか決着に至らない。
「ミサイルうさっ」
どしゅどしゅどしゅ！
すがーん
「きゃあああ～」
三匹のニンジン型ミサイルをまともに受けて後方にぶっ飛び、変身が解ける小春。
「いい運動だったうさ。さあ、腹ごしらえにニンジンを食べよううさ」
「ひぃぃぃ」
三匹は巨大ニンジンになった葉子に涎を垂らしながらにじりよる。
「このニンジンを食べたら、魔法騎士もニンジンにして保存食うさ」
「やめてくださ～い」
葉子の前に立ちはだかる茜。
「うさ？弱肉強食うさ！何か間違ってるうさ！？」
確かに間違ってないが、なんか納得してはいけないと思った。
「わからないですけど葉子さんを食べないでくださ～い」
「人間だって他の生物を食べるうさ」
小難しい。三匹の様子は単純だが。
ピカー
なんだか知んないけど、茜のラウンドドライバが光り、天空から小包が落ちてきた。
べりっ
宛名が自分だと確認すると伝票と包装をひっぺがし、それを構えた。
「願いよ集まれ、夕陽の名の下に！カーマインタクト！」
「アプリ坊主！？」
そのタクトじゃない！
「うさうさ！三対一で勝てるわけねーようさ。ジェットストリームニンジン！」
再び連携攻撃をすべく並ぶ三匹。
「カーマイン・サンセットクラッシュ！」
どかーん
「やっぱりな～うさ～」
三匹側が負けて、爆風の跡にはうさぎのぬいぐるみが二個残った。
「一匹は？」
「逃げたクポー」
クポーは逃げたのを追わず、結晶を小瓶に拾い集める。

「おかえり～」
なかなか部員が勧誘成功できない松並に黒いカードが帰ってくる。
「さ。お仕事終わり。ビラ作成頑張る～～」

「先生、これは何ですか？」
「ただの武器だよ」
「何ででたんですか」
「成り行きだよ」
なかなか語らない久保田先生。謎を隠すというよりは、面倒そうなようだ。
「ううう……ニンジン大嫌いだもん……」
呪いが解けても悩む葉子を小春は家に送り届けた。

翌日。
「ナニコレ！？」
小春と茜は葉子のお弁当の内容に唖然とした。いろんなアレンジをされているが、ニンジン尽くしの弁当だった。
「ニンジン嫌いだから、食べて復讐するの♪」

「あ。またひとつ願いが叶ったクポー」

ちゃんちゃん

【良い子の諸君！】
小春「嫌いなものは無理に食べちゃだめだよ」
茜「アレルギーの問題もあるですしね」
葉子「ニンジンジャムうま～」
小春「あれは？」
ちゃんちゃん