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7th Fukuoka Part 14 昼下がり、知らない街の非常階段

2019年05月20日 18:26

7th   Fukuoka  Part  14  昼下がり、知らない街の非常階段

7th Fukuoka Part 14

昼下がり、知らない街の非常階段での全裸露出性交
狂気のセックスをしている、という意識が強烈な快感を呼び起こした。
だが二人とも、こんなことは二度としないだろうと思っていた。
あまりにすごい快感ゆえに、一度きりで封印してしまおうと思ったのだ。

事実、これ以降も彼女と、あるいは別の女性との
激しいセックスは何度かあったし
深夜の道端での行為や、
ホテルの広い窓際でのオナニーもあったが
ここまでの狂気にはなかなか出会えなかった…

ほとんど腑抜けの状態だった。
タクシーを拾ってホテルに帰り、部屋に戻ったのだが
どんな道を通ってたどり着いたのか、記憶が定かでない。
獣のように性交を繰り返していた非日常の部屋が
あの行為の後では、ひどく普通の場所に変わってしまっている。
風呂に入り、テレビを見、ルームサービスの夜食をとっても
なにかフワフワした感じで気が抜けてしまっていた。
キスしたり、軽く抱き合うことはもとより
手をつなぐこともないまま、
おたがい我に帰るのを待つ。
そして、ようやく人心地がついたのは、夜10時を過ぎてからだった。
ペニスを振り立て、秘所を濡らして身体を交えるだけの日々。
徐々に、露出への道をたどった小旅行
そして、白昼の、見られながらの全裸セックス
さすがに疲れた。
だから、
開けっ放しだったカーテンを閉めた。
ベッドランプの光度をさげた。
テレビを消して、BGMをオンにする。
シックスティが緩やかに、安らかに流れ出す。
そして、シーツの間にもぐりこむ。
「おいで」とやさしく声をかけると
いつになく優雅にTバックだけの身体をすり寄せてきた。
二人とも同じ気持ちだった。
激しいそれではなく、
ゆっくりと体を交わしたかったのだ。

微笑みあいながらくちづけを交わす。
ゆるゆると舌を絡み合わせる。
唾液を吸いあい、歯と歯を軽くぶつけあいながらの長いキス
乳房をつかみ、軽く爪を立て、
キスを中断して尖りだした乳首を吸う。
うねり始めた腹部の曲線にそって、徐々に手を這わせる。
湿り気を帯び始めた、小さな下着の下に指を差し込む。
太ももを少し広げさせ、片ひざだけ折らせてから
ワギナの周りを滑らすように中指で円を描く。
右のワギナ
左のワギナ
右、
左、
右、
左、
そしてクリトリス
この動きを少しも加速させないで繰り返して続ける。
続ける。
暗黙の了解
激しくしないこと。
獣にならないこと。
ため息が深くなり、体がのたうちまわりだすが、
アンダンテのテンポは決して変わらない。
唇をゆっくりと這わしてゆく。
乳房から、腹部へ。
腹部からわき腹へ。
わき腹から下腹部へ。
広がるシミの部分をはずして太ももへ。
太ももからさらに下方に向かって足の指を吸う。
うっすらと暗い照明を浴びて、女体が卑猥な光と影に彩られる。
クロッチの端から濡れそぼったまんこのぞく
そこに顔を移して、両足を押し広げて吸いついた。
ちゅうちゅうと音を立てて、愛液を舌ですくいあげる
「ふはあ。」とひときわ大きなため息。
ゆっくりとマニュキアの手が下りてきて
片方だけパンティから足を抜く。
濡れた布切れが、片足に引っかかっているのが
ひどく卑猥光景だ。
それでも、舐める速度は変えない。
それでも、撫でる速度は変えない。
やがて、体が入れ替わり、秘所を舐めあう形をとる。
お定まりの口腔性交だが、テンポを極端に遅くすると
まったく別の局面になるようだ。
「それ頂戴。そこ舐めて。」
「それって何?そこってどこ?」
「いや、今は言いたくない。」
声も押さえ気味。かすれ気味。
いつも、卑猥な言葉をわめくようなセックスだったから
ささやくような声の交し合いそのものが
開発体位を発見したようで新鮮でもある。

長いオーラルセックス
ペニスを大きくしたまま、
性器をぐしょぐしょにしたまま
どちらもやめようとはしない。
お互いにゆっくりと舐めあうことに
別種の快感を感じだしている。

静かなのに、深いのだ。
つつましいのに、淫美なのだ。
男の唾液と女の愛液の混合液が
シーツにじかに流れ出し
ペニスからの先走りが女ののどに垂れていっても
なお、やめなかった。
さざ波が絶えず押し寄せ、
小波が続いて、何度か痙攣をしていたが
ほぼ一時間後、大きな波が、ゆっくりと押し寄せてきたようだ。
「ねえ、欲しい。犯しておまんこの火、消して。」
おちんちん、つっこんで。かけて、中に。」
「ほしいよ。あなたがほしいよ。」
「ずーっとつながっていたい。」
立て続けに、だがシャウトせずに、ささやく。
口腔性交をやめて、正常位挿入に移る。
枕を女の腰の下にあてて、深く突く。
じっくりと送り込む。
首筋にしがみついて、唇を求めてくる。
ひとしきりディープキスを交わすと、さらに性感が醸成されるのか
「太いのがいい。来て。突いて。」
腰を回す。
「深くおまんこに。」
腰を突き上げる。
「ねえ、あんなことしたエッチおまんこお仕置きして。」
腰をくねらせる。
思いっきり抱いた。しがみつくように抱いた。
そして、挿入したペニスをゆっくりと奥に運んだ。
背中に爪がささり、
おそらく淫靡な傷がついた。
その痛さが快感になって脳天を貫く。
「好き。好き。あなたが。」
そういって、べっとりと濡らした下腹部を突き上げてくる。
目の前が真っ白になる。
どくん、どくん。
しとどに吐いた。
まだ精液が残っていたのが不思議だった。
女は白目になってしまっている。
なのに、ヒクヒクとまだ吸い込もうとしている。
いつになくスローな行為が終わり、
ペニスを抜こうとすると女がせがんできた。
「抜かないで。小さくなっても抜かないで。」
「あなたをくわえていたいの。おまんこで。ずっと。」
そのとき、いとおしかった。
おそらく離婚の痛手から立ち直ろうとしたのだろう。
そのために、狂気のセックスに身をゆだね
いま、いささか身勝手なその相手にしがみついている。
「こうしていたい。こうしていたい。」
「ずーっとつながっていたい。」
静かな、だが激しい交わり。
四足獣の交合ではなく、
爬虫類セックス

愛液でべっとりと濡れた性器を感じながら
その中で、他愛もなく小さくなってゆくペニスを感じながら
強く抱いて口づけを交わす。
そして、その形を崩さない。
白昼の露出性交。その狂気にも似た達成感は、
こうして正反対の静かなセックスで禊がれた。
お互い満足そうな表情でだきあったまま眠りに入る。
明日の夜はもう東京だ。

(続く)

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