あの頃・・・

久しぶりに部屋を片付けたら・・・
机の奥から出て来た「ヘッドセット」

もう何年に成るだろう？まだSkype全盛頃だな

ここで出会った女性に教えてもらったんだ
「声が聴きたい？」
「うん！聴きたい！」
「Skype知ってるでしょ？」
「うん・・・聞いたことは有る・・・」
「じゃあYahoo!メッセンジャーは？」
「無料通話が出来るのよ♪、イヤホンとマイクが有ればできるから」
「ヘッドセットで探せば安いのなら２０００円位で買えるよ！」

「分かった！早速買って来るよ！」

翌日近くの家電量販店で買って来たっけか

設定に散々苦労して、
やっと彼女からの着信・・・「もしもし～♪出来たね？」
それからは時間を忘れて話し込んだもんだったな？

当時は通信状況も今より悪くて、無料だからと諦めてた部分も有ったし
何より一時間も話してたら不思議と通信が途絶えたものだったね？
そんな時もす～っと待っててくれたっけ・・

それから毎日のようにチャットとメッセ・・・(*￣m￣)
人気者だった彼女の多窓にちょっと嫉妬したり・・・ね？
「おやすみ」を言うのが惜しいなんて思春期の中学生みたいだな・・・(*^ｍ^)o==3

「会いたい」の言葉を伝えるまで随分話したなぁ・・・

ある晩、夜も１２時を回ってただろうか・・・
何となく声に元気が無くて・・・
「今から行こうか？」その時はもう行く準備を始めてたっけ？

まさか本当に３００キロ走ってくるとは思ってなかったよね？d(≧∀≦*)

ひと気もまばらな公園の駐車場・・・
「目印は観覧車」だったけど・・・電気消えてたね？(*￣m￣)

聴いていた車種の車の横に自分の車停めて・・・
「やあやあ・・・」少し照れくさそうにわざと大げさに挨拶したっけな・・・
それから止めどなくおしゃべりしたんだよね？
とんぼ返りだったけど会えて良かったな・・・

それから何度会っただろうか？

夜の遊園地・・・深夜の漫喫・・・早春の１３８・・・水族館・・・そしてね？
二人でつまんない映画みて笑ったよね？
一度は俺の入院中に面会にもきてくれたっけ

それからしばらくして
二人を取り巻く環境も変わってしまい
俺にはそれに抗う力も無く・・・

記憶の奥にしまい込むしか出来なかったな・・・

あれから何年経ったのかな？
元気にしていますか？俺は何とか生きてるよ！

ヘッドセット・・・
繋いでも君の声はもう聴こえない・・・
若かったな・・・