４３歳の過ち　その１０

そして、ついに！


ついにやってきた１１月の第二土曜日！

僕はその数日前、ヨメに大嘘をついた。
「今度の土曜日、大阪に配送がある。帰りは日曜の午後になると思う。」と

ヨメは自分の休みに僕がいないと、子供達の食事を作らなければならない。
料理のかなり苦手なヨメは一気に不機嫌になったが、
ちょっと不自然な土曜日の長距離配送には何の疑いも持っていない様子だった。

僕は出発の前日、ヨメの目を盗んでクローゼットから
スーツを引っ張り出してきて車の中に吊るしておいた。

結婚式帰りの彼女はドレス姿だろうから、それに合わせるために。

何食わぬ顔で家を出た僕は、途中で作業着からスーツに着替え、車を飛ばした。
うん。これなら一般道で３時間くらいか。。。

約束の時間に式場から少し離れたドンキで待ち合わせ。

そして、、、彼女は来た。
落ち着いたグリーンのドレス。
似合ってるなぁ。

僕は既に、今夜の宿は決めていた。

週末の夜、空き部屋を探してラブホ巡りをするのもみっともないので

ちょっとだけ、、、いや、だいぶ値は張ったが、海の見える有名なところを予約した。