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オーガズムへの不安

2018年06月23日 14:48

オーガズムへの不安

もう遠い昔の話だ。
私が20歳の頃はまだ、今のようにSMの世界にハマっていたわけでもなく、いわゆるノーマルSEXをしていた。

優しく抱きしめ、キスをする。
灯りを消して、下着を脱がせる。

耳元から、首筋、そして、乳房へとキスをしていく。
乳首を優しく愛撫し、だんだん、その手を下へ。

指で彼女あそこが濡れているのを確認し、クリトリスを優しく愛撫し、彼女を高まりを待つ。
そして、いちもつを挿入する。

当時の私はそれでも十分気持ち良かったし、何の不満もなかった。

そんなある日、彼女おまんこに指を挿入し、膣壁を優しく愛撫していると、彼女の反応がいつもと違う事に気が付いた。
喘ぎ声のトーンや身体の反応が違うのである。

今なら、その反応は快感が高まり、絶頂に向かい始めた証だとすぐにわかる。
ところが、当時の私はそうではなかった。
ただ、いつもより、興奮しているのが分かって嬉しかったのを覚えている。

私は彼女の興奮が高まるのを楽しみながら、そのまま愛撫を続けた。
すると、彼女が不意に「嫌いにならない?」「嫌いにならない?」と私に聞いてきた。

私はその質問の意味がよく分からなかった。
彼女の事はとても愛していたし、たった今、興奮して乱れている姿もとても愛おしかった。

嫌いになる理由など何もなかった。
にも関わらず、彼女は喘ぎながら、「嫌いにならない?」と俺に聞く。

私は、指で膣壁を愛撫しながら「嫌いになるわけないやろ、愛してるよ」と言った。
すると、しばらくして、彼女は一際高い声を発しながら、全身を大きくのけぞらした。

この瞬間に彼女絶頂に達したのである。
彼女絶頂に達したのはこの時が初めてだったらしい。

後でわかった事だが、「嫌いにならない?」と私に聞いたのは「こんなにイヤらしい私を見て嫌いにならない?」と言う意味だったらしい。

私はこの時、女性オーガズムに達するにはいろんな不安を抱えている事を知った。
彼女はその事を身をもって私に教えてくれたのだ。

それから、私は女性オーガズムを迎える為には、まず、いろんな不安を取り除いてやるよう最大限努力するようになった。
それはこの時の彼女のおかげだ。

あの時、彼女が俺に「嫌いにならない?」と聞いてくれなければ、私は女性オーガズムを迎える前に、それほど、大きな不安を抱えている事など、気付きもしなかっただろう。

この時の彼女には今でも、本当に感謝している。

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