- 名前
- 住所秘密は無視のコルドンブルー
- 性別
- ♂
- 年齢
- 61歳
- 住所
- 京都
- 自己紹介
- 年齢設定少しだけ間違ってるしw 即逢いは望んでおりません。暫くメール交換をさせて頂き...
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祇園交遊録 5 【 祇園にイトと言う女がいた・・・・4】
2017年09月04日 00:06
※ラポーのカーティスです。
「イト、トイレに立て籠もる」・・・・・その2
【 前回よりの続き 】
イトの店に入るとトイレの前で大林君やチーママのマリエと数人の女の子達がトイレの中のイトに声をかけていた。
「あっ!夢さん。すんまへんな~」
大林君が声をかけてきた
『うん、で、犯人の要求はなんや?』
「はい、暖かいミルクとフカフカの布団を要求してきてます。」
『用意はでけたんか?』
「今、葵に都合をつけに行かせるとこですわ」
「・・・・・って、ちゃうって!」
「ほんまに難儀してますねん!」
相変わずの大林君♪そんな君・・・好っきやで~♪
それをソバで聞いてたマリエが笑いながらボソっと
「あんたら吉本か・・・」
私はトイレの中のイトに声をかけてみた。
『イト~♪ほれほれ、お前の大好きなチョコボール持ってきてやったさかいはよ出てきて一緒に食べよ~♪』
・・・・・・応答がない!
すかさずマリエに叩かれたしまった(笑)
「もぉ~夢さん!」
『うん?そっか、チョコボールではあかんか・・・』
『葵、コンビニでミニ肉まん買うてきてくれ』
「もぉー夢さん!まじめにやってくださいよ!」
またしてもマリエに怒られた!(笑)
『イト!起きんかい!』
私はドアを叩いたりドアノブガチャガチャやってもみたが応答がない。
『あかんで、こないなったら』
『こりゃ声をかけたぐらいでは起きひんで』
『しゃーないなぁ、かまへんからドア壊せや』
『ええな?大林君?』
「はい、そやね、それしか手が無いか・・・・・」
「チーママ、確か今日田島さんは祇園にでてはるんとちゃう?」
大林君がチーママにそー言うとマリエは携帯を取り出しどこかに連絡を始めた。
「あ、田島さん?」
だから・・・お前、田島さんに電話したんやろ!
田島さんが出て当たり前やろが!(笑)
他の人が出たら怖いやろ!
「マリエです。ちょっと鍵を開けて欲しいんやけどかまへん?」
「ほなお店に来てくれはる?」
「うん、ありがとう」
そー言って電話を切った。
暫くすると一人の男が入ってきた。
「どないしたんや・・・・鍵を開けろって」
そー言いながら我々の方に歩み寄ってきた
「あっ!田島さん、かんにんやで イトママがトイレに入ったまま出てけーへんのやわ」
「ほんで鍵を壊してでも出そうかと思って・・・・」
そー言うとユリエはトイレの方に目をやった。
「はぁ? イトママがかいな・・・・そりゃ難儀やな~」
「ほな、ドアノブを取り外してそのドアを開けるわ」
「ドアノブを外さんでも開けられるけどわしも酔っとるし集中するのもしんどいしな」
「ドライバー貸してんか」
ドライバーを受け取るとしばらくカチャカチャとやっていた
「ほい、もう開けられるで~」
見事にドアノブが取り払われていた。
「ありがとう~ で、なんぼ?」
マリエがそー言うと田島さんは首を振って
「かまへん、お金は要らんわ」
「ほな、わしは戻るし」
「ツレを待たせとるさかいな」
「でも、そのドアノブは使いモンにならへんで」
「軸が曲がってるし、新しいのに取り替えたほうがええで」
大林君も深々と頭を下げ
「ほんま、ありがとうございました」
「ほな明日にでも電話させてもらいますわ」
田島さんは背を向け手を振りながら帰っていった。
この後がまた大騒ぎである。
マリエがトイレに入りイトを起こす声が聞こえてきた。
しかしイトは完全に寝入っているようで起きない。
「アキナ!あんたも中に入ってきて!」
アキナは170cm近くあり力自慢でもある。
アキナもトイレに入りマリエと何やら始めた。
「アキナ、あんたが前からママを抱きかかえて立たせてんか」
「うちが後ろからパンツとスカートをあげるし・・・・」
「はい、ほないきますよ」
「うん、頼むわ」
「え~~!イトママ細いんやのになんでこないに重いん?」
アキナが驚いてた。
「人って寝ると重となるんやで」
「赤ちゃんかて抱っこして寝出すと急に重となるしな」
「へえ~そうなんや」
「でもやっぱり重たいわ!」
私はそんな会話が何故か妙に可笑しくて大林君と一緒になって笑ってた。
「よっしゃ、穿かせたししこのまま外へ出そうか」
とりあえずは下着とスカートは穿かせたようである。
「チーママ!あきませんて!この態勢やと動かれへんわ!」
アキナがどんな態勢で抱きかかえているのか分からないが動きが取れないようである。
「夢さーん、マネージャーちょっと手伝ってんか」
マリエから呼ばれ二人してトイレに入った。
なんとも窮屈な空間である。
『あかんで、こない狭いなかに5人も入ったら動かれへんやろ!』
大の大人が5人もトイレに入ると立っているのがやっとで動くこともできない。
アキナに一旦イトを便座に座らせるように言った。
『ほな、マリエとアキナはでときや』
マリエとアキナが外に出てやっと動きが取れるようになった。
するとイトが急に目を覚まし不思議そうにあたりを見渡した。
「あっ!夢さんや~」
「で、なんで人が用を足してるのにトイレに入ってきてはるん?」
「いつからそんな趣味になりはったん?」
「もぉ~~エッチやわ~~」
っと笑いながら私を叩いた!
私と大林君は思わず膝カックンとなった。
それを見ていたマリエがまたボソッと
「やっぱりあんたらは吉本やわ・・・・息ぴったしやし」
『アホか!イトのションベンする姿見て何が嬉しいんや!』
『とりあえず外に出や』
イトは怪訝な顔をしながらフラフラと出てきて近くのソファーに腰を下ろした。
「ママ、ええかげんにしぃや!」
マリエがイトの前に立ち説教をし始めた。
最初はイトは不思議そうな顔をしていたが事情がわかったのかうつむいてマリエの話に頷くだけだった。
一通り説教が済んだようだ。
『もう、ええさかいイトははよ帰って寝や』
『誰か車を呼んだり』
イトの家は店から歩いて10分もかからないところで
いつもは歩いて行き来しているが今夜はそれも無理みたいなので車で帰すことにした。
「夢さん、この後はどないしはるんですか?」
大林君が聞いてきた。
『そやな・・・酔いも覚めたしお腹もすいたさかいラポーでも行こかと思うてるんや』
『一緒に行くか?』
「はい!当たり前ですやん♪」
と大林君がニコニコして返事をしてきた、
すると他の女子達も
「え~~~!マネージャだけやてズルイわ~~~」
「私らも連れてってください」
『ほな、一緒に行こか』
と私が言ってる横から
「そやそや~マネージャだけやてずっこいわ~イトも連れてけ~~~~」
イトが手を突き上げていた。
『イトはあかん!はよ帰って寝ぇや』
と言うと
「え~~~~」
『え~~じゃない!』
「イトかて・・・・・」
『イトは帰って寝る!』
「でも・・・・」
『でもじゃない!』
「もぉ~~~~」
『もぉ~~~でもない!』
「だって~~~~」
『だって~~~じゃない!』
「そやかて・・・・・」
『そやかて・・・じゃない!』
「・・・・・・・・」
「あかん!もう思いつかへんわ」
と言ってイトは笑った。
こいつ、私をおちょくっとるわ!
そんなやり取りをしていたら車も到着したようだ。
『すまんがマリエとアキナでイトを家まで送ってくれるか?』
『家の中にほり込んだらあんたらもラポーに来いや』
「は~~~ぃ♪」
マリエとアキナはふらつくイトを両サイドから支えながらタクシへ乗り込んだ。
『ほな、片付けが済んだらラポーに来(き)ぃや』
みんなにそー言って私はラポーへと向かった。
ラポーの入口に続く階段を下り中に入った。
中では海外からのゲストシンガーのカーティスがスタンド・バイ・ミーを歌っていた。
「イト、トイレに立て籠もる」・・・・・完
※添付の画像がカーティスです。
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