乱痴気騒ぎにお呼びがかかった6名の風俗嬢

一回こっきり、複数出張となった時のお話を。

その日は待合を2名のお姉様方と過ごしておりました。
話題は、「前述のボーイとのその後」が中心。
話を聴くと、大反省の4時間(前回の)フラッシュバックしていたたまれないあたしは、だんまりを陰気に決め込む。
好対照に、ベテラン先輩は嬉々として聴き(あ、韻踏み)、嬉々としてチャチャ(もう「嬉々として」って言いたいだけ)。

ベテラン「ヤツ絶対パワー重視で痛そうだから嫌ーーー！」
ベテラン「友達にすんなら最高だと思うけどーーー！」
ベテラン「意外とオトコ選ばないんだねーーー笑」

何ならチャチャの方の分量が多い。
(姉様、黙って聴いて差し上げてくださいよ。。。)

華麗にここしかないというわずかなチャチャの隙間に入った言葉。

パイセン「あいつ、先輩とは友達になれねぇって言ってましたよ」

・・・・・・・・

下克上。
蔑んで、「お友達ならーーー」スタイルで突き進んだ結果、告ってないのに振られたテイ。

(姉様、今、そこはかとなくダサいです。。。)
笑っちゃいけない。
あたしは末っ子だから。。。。

お二人微妙にプンプンした空気。
(風俗嬢、喧嘩も多いが絆もある、感情の波が激しい人、結構多く可愛い)

ダラダラ駄文を連ねましたが、ここでお仕事。
「3人とも準備して！」
近隣への配達やご出張の方が複数別部屋で呼んでくださることはままあるので、何ら違和無く乗車。

ナビのセットが一箇所。
しかも到着予定2時間後。

コテージでキャンプするお客様の集団に呼ばれたという。
お店が2時間かかる場所を受けるのには相応の訳がある。
12時間のコースなのだ。

しかも送迎者はあのボーイ。
(もう、なんだよこりゃ)

あたしはいつも朝5時には上がるから、翌日昼までお仕事して、また2時間かけて戻ったら、出席重視の単位取りっぱぐれる。。。

あたし「5時超えるお仕事ーーー」
ボーイ「そだそだ、ごめーーーーんね」

軽い。。。
乗車したら後の祭り。
行くと決まったらやるっきゃないのだ。
お客様はあたしに講義があったことなんて知りゃしないんだから。

ベテラン「相手何人？」
ボーイ 「8」
パイセン「はぁ！？3人で相手すんの！？」
ボーイ 「今から3人拾う」

そうですか。。。
一瞬3人から転じて6名での試合に安堵。

ただよくよく考えると、2人あいとる。
誰が2名対応にあたるのか、車中会議。
大丈夫、全員乗り込んだ後、1時間は会議時間ある。

ちなみに、2人お相手するとお代は跳ね上がる。
お客様は一人当たりがちょっと割安。
(3Ｐ以上はオプション)

あたしはキャリアが短く、癒しセックスを売りにしていたため、あっさり除外(風俗情報誌に掲載された際は、得意技"膝枕"という、なんともナメた情報を上げて先輩にこってり叱られた)。

2P女が3P女に進む(進なのか、何なのか、的確な言葉がストックにない)こたあっても、逆流はほぼない。
こと、愛される女には。
(複数プレイを嗜まれる一部変態紳士の皆様、あい申し訳ありませぬ)
誰かと回した女に慕情を抱くのは難しい。
男心って、繊細なのだ。

脱線。
ただでさえ乱文のくせに。

とりあえず、ベテラン先輩が男気を見せ、まさかの3名対応することに。
ベテラン「あたし受けるーーーアヤ(先輩)、ボーイが泣くからねーーー」

姉様、カッコいいです。
続けざまに名言投下。

「ひかり、あんたあたしの近くで仕事見てな」

この時代にはいませんでしたが、今思えば、この人、澤穂希です(いや、もちろん、ただ例えて言うならばの話)。

「苦しくなった時は、私の背中を見なさい。」です。

あるんですね、どんなチームにもリーダーシップが。

感心高まっているうちに、コテージ到着。
お化け屋敷の入り口ばりに入り順でイザコザ。
もちろん、澤さんに先陣を切っていただきます。
(2番目以降はもう全部一緒ですから)

「TOPでーーーす！」

複数で来て名乗らないから、アイドルチームみたい。
(いや、こんな低俗極まりないアイドルは世にはおりません)

入ると迎えが2名。
相当に酔っていらっしゃるご様子。
そらそうよね、8人友達で集まって、満場一致で風俗嬢呼ぶ流れなんて、シラフじゃそうそうないよ。

中に通されると、即座にスタートしたフィーリングカップル。
男性陣が陽気に仕切る中、澤さんが咳払い。
そして突然進行役をぶん取り、ルール説明しだした。
(カッコいいです、姉様)

『遊びで風俗嬢が負けるもんかよ！』
姉様の心の声がガンガン頭に響いてきます。

掻い摘むと、ルールはこう。
・"せーの"の合図で初回希望の相手を指差せ！
(初回希望、、、あぁ、12時間、あるからね、、、ぐったり)
・誰かとかぶったら話し合いで穏便に決めろ！
・噛み合わなかったら話し合いで穏便に決めろ！
・あたしは3人、相手してやる！かかってこい！
・あたしの相手は1人相手より割安だ！

とまぁ、順序は悪意を持って変えてしまいましたが、澤さんの宣伝時間と相成った訳です。
(語尾が！なのは、真実でないものの、心にそうとしか聴こえなかったためです)

この人、最高じゃないですか？
ほんともう、、、

でですよ、やりました。
"せーの"で元気にフィーリングカップル。
2つ、重大な問題が出ましてね。

まず、一人の男子が、仲間を指差しています。
そして、澤さん指名がゼロです。

これには一同複雑でした。
澤指名がかからなかったことは、腹抱えて笑いたかった。
でも、男子指してる男子、本気と書いてマジですもん。
伏し目がちですもん。

帰りの車中で澤さんは弄ろう。
今、あたしたちが料理すべき材料は、こっちや。

パイセン「あなたは、こいつが好きなの？」

いやいや、先輩、"あなた"と"こいつ"じゃドイヒーですよ笑
もう、場が色々と散らかってる。

あたしは胸中面白くってたまらんが、場は存外神妙な空気。

別のパイセン 「そうなの？」
また別のパイセン「いいんだよ、言いなよ」

何なんだこの面白い人達。
女子ってこういうとこあるのよ。
寄ってたかって、グルーピーの正義感振り回すの。
男子も辟易としてるに違いない。
にしたって何で、男子黙ってんだいっ！？

男子A「いいよ、お前もう言っても」

おいおいウソだろーーー。
知ってた奴いるのかよ。

男子B「お前気づかなかった訳じゃねぇよな？」
「真剣に答えてやれ」

頷き集団(男子)。

マジか。
これが現実なのか。
"事実は小説よりも奇なり"
この言葉が脳内を駆けずり回ってるよ、あたしゃ。

指した男子「ごめんな、気味悪いよな？」
「でも好きでさ」

おっととっと。
思いがけずキュンだぞ、これ。

指され男子「嫌、、、じゃないな、、、俺、、、不思議と」

これがよもやリアルかと。
途端に話がまとまり始める。

当事者2名は澤さんに弟子入り。
アナルセックスの手ほどきを。
プラス1名は最も酔いが深く、最早できそうにもないお調子もん。

(この人のバーター感、ぱねぇ)

他は、適当に話してペアリング。
もう完全に、"二人と愉快な仲間達"ですから、あたし達。

本当にごめんなさいだけど、自分のお客様はあまり記憶にございませんの。
ただ皆様思いの外良客で、スワップはなく、一番多い方で、3度の発射だったという。
頭2、3時間、押し問答と新たな恋の始まりとありきたりにすら感ぜられた一空間での同時セックスがあっただけで(あたしにはこれだって本当は晴天の霹靂だったんだから、、、)以降は幼馴染のごとく雑魚寝で翌日を迎えたのでありました。

言うまでもなく、男子二人はスイートな空気をそこはかとなく醸しており、一番の功労者はお察しの通り、澤さんなのでした。

追伸:まさかの恥じらい告り側男子が、タチを勤め、受け入れ男子は、澤さんに丁寧にアナルを解されて、初回セックスを無事終えたのです。
澤さん、偉大なり。
帰りの車中、ボーイは爆笑に次ぐ爆笑でした。
「てめぇ、金払え。」
「面白えこと聴いた金払え。」
「ケツの内側から、前立腺ガタガタ言わしたろか！？」
澤さん、それは恐喝です。
あるいはマニアがヨダレ垂らして喜ぶヤツです。