【エッセー】性に秘められた超人パワー(4/5)

このような充実したセックスを知ると、
世の中の大抵のことは自分と無関係な、
どうでもいい事柄だという気持ちになります。

「君とのセックスライフを続けたい。 そのために、
世間様とは波風を立てず、最低限の付き合いをしておけばいい」
と、距離を置くようになりました。
極端な話、「都会で食い詰めても、山に行って農耕すればいいし、
海に行って魚取りしてもいい（※注１）。
君が一緒に居てくれるなら、どこに居たって生きていける」、
そういう不逞不逞しさが心の中にあります。

制度と絡めてもう少し具体的に言うと、
「体さえ丈夫であれば、死ぬまで仕事を続けられる。
仕事があって稼ぎがあるなら、貯蓄も年金も要らない。
セックスも現役続行すれば、
ホルモンバランス・筋力・免疫力等々が維持でき、
多少の病気は自力で治せる。
そうなれば健康保険も要らない。
制度なんてものは何一つ僕を変えることができない。
君が一緒に居てくれるならね。」

哲学的に問い詰めてアナーキストになったのではなくて、
女性と深く繋がりたいという願望を実践して、そうなったのです。
かつて親や教師に認められたい一心で勉学に励んだ、
気弱な子供だった僕をも不逞・無頼の輩にしてしまうのです。
セックスというものは。

世の男たちが続々と「正しいセックスの知識」を知り、
その実践によってアナーキストに変貌してしまうと、
社会の運営は危うくなります。
税金や社会保険料を払わない＝搾取できない、ですからね。
それでは権力者が困ります。
それゆえ権力者は、「正しいセックスの知識」を隠蔽し、
大事なことは何一つ教えない性.教.育で誤魔化したり、
「正しくないセックスの知識」であるＡ.Ｖを掴ませて、
男たちをミスリードしているのです。

宗教も同じです。例えばキリスト教では、「原罪」なる物語を創作して、
女性の体を「男性を堕落させる誘惑」などと説明・流布しています（※注２）。
これも、誰もがセックスによって神的な存在と直接繋がってしまうと、
神の代理人たる教会の存在意義がなくなってしまいますから。
つまり、教団の存続のために白いものを黒だと言っているのです。

（※注１：農家の皆様・漁師の皆様、ゴメンナサイ。そんな簡単な仕事でないことは重々承知しております由）
（※注２：ごく大雑把な理解で恐縮です。神学には詳しくないので・・・）