連続デジ小説・・・・Ｍっちゃん2

１０月某日

前回の大騒ぎ事件から１週間程経った、ある日

その店では、
私の席は決まってる
（もちろん席が空いている時だけだけど）

私の定位置はＬ字型のカウンターの一番奥
この場所だと店全体が見渡せるし、両サイドが開放される
なにより、カラオケの音が一番良く聞こえるし、モニターも見やすいのだ

私のサンクチャリーである


・・・・んな事はどーでも良いとして



まだ他の客も来ておらず、今日は歌も抜きにして
Ｃチャンに前回の経緯を聞いてみた

Ｃチャン？？？？？？やはり思い当たる事が無いと言う
（唯一思い当たるとすれば、今度からＭッチャンを指名で車を頼むから）
っと言った事ぐらいらしい

まぁ、いくら馴染みとと言っても、他の客の事はあまり口外しないはな・・・・・・

私と他の女の子が
（ふ～～～ん、よっぽど嬉しかったんだろね～～）
と、取りあえず納得！！

そこでＫチャンって娘が
（Ｍッチャン、Ｃチャンの事好きなんじゃないの？？だから、なんか勘違いしたんじゃないの？）

Ｃチャン
（マサカ～だって、９月の連休に子供と３人で温泉に行った話しもしてるんだよ）

などと、話してる内に、Ｍッチャン登場！！

と～～ぜん
Ｍっちゃ～～ん、イラッシャ～～イ！！

Ｍッチャンも席が決まってる
カウンターの私と反対側の端の席、空いてる時は必ずそこである

だが？今日は？何故か？一つ空けて座ってる？？？
Aチャンって娘が
（Ｍッチャン？今日は席が違うね？どーしたの？友達来るの？）

Ｍッチャン
（いや！！いいの！いいの！）

その理由は後で判明するのだが

Ｍッチャンイキナリ
（俺、歌うかな！！ジンさん！良いすか？？）

私
（どーぞ、どーぞ）

後悔したね・・・本当に後悔したね・・・
カラオケ作った奴、恨んだね・・・・停電にならないかなって、本気で思ったね

立て続け、止まりません
しかも！ラブソングばかり
目は常にＣチャンを追っている

Aチャンが私の所に来て
（あの日から、殆ど毎日来ては、ラブソング歌いまくってるだよ）


私
（マジ！！かい、そりゃ完璧だろ）

AチャンとＫチャンがカウンター座っていいですか？？
いいよ座りなさい

この店は、暇な時など、女の子がカウンターの席に座る事がある
勿論、客にお伺いたててからだけど

それを見てたＭッチャン、すかさず
（Ｃチャンも座れば？？ねぇ、座ればいいしょ？此処あいてるし）
とＣチャンを誘う、それも何回も
もちろんその席は一番端の席、右は壁、左はＭッチャン
Ｃチャン、断る訳にもいかないので、笑顔でありがとうございます、

それじゃ、お言葉に甘えて・・・・・・笑顔が引き攣ってる・・・

（うぁちゃ～～、そ～ゆ～事だったのかい！！
Ｍッチャン、オイラ見損なったぜ、
なんちゅう～卑屈な手を考えるんだこの男は！！）

そこからがまた凄かった
ジッとＣチャンを見つめ、熱唱！！
挙句、Ｃチャンのグラスが空になると
待ってました！！のごとく、俺が作ってあげるよと、水割りを作る
そして、
（少し濃かったかな？とか薄かったかな？とか言いながら、必ず味見をするのだ）
さすがにＣチャン、ドン引き、でも、引き攣った笑顔で接客してる

見るに見かねたＫチャン

（Ｍッチャン、私もご馳走になって良いですかと、ビールを持ってきたＣチャンもビール飲む？？）

ナイス！！Ｋちゃん

ちょっと不機嫌になった、Ｍッチャン

そこでＣチャン
（純恋歌って、いい歌ですよね～、私大好きなんです～～）

Ｍッチャン
（その歌、俺も昔は、よく歌ったな～～）

おいおいおいおいおい
（お前知ってるのか、湘南の風の純恋歌だぞ！！長渕のじゃないぜ、大体が昔って何時よ！！本当は知らないんじゃね～か？？）

Ｃチャン
（聞きたい聞きたい！歌ってください！！）

Ｍッチャン
（う～～ん、今日は歌いすぎて喉の調子が今一だし、今度来たとき、歌ってあげるよ）


歌うんかい！！やっぱり知らね～～んじゃね～か！歌ってあげるよって！
歌ってほしくないわ！！
そんな事より、知らないものは知らないって、
正直に言おーよ！

Ｍッチャン
・・・・・・・・・・・・・・・あんた
・・・・・・・・・悲しすぎるぜ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く