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放浪ゲーム-8 潜入

2009年08月19日 01:50

放浪ゲーム-8 潜入

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ある日 浮浪者が 

わたしらに話しかけてきた

「おまえら そこで何をやってるんだ」

明らかに 言葉に敵意があった

考えれば当然である

自分たちのテリトリー

よそ者が居座ってるのだから

当然といえば当然の対応だった

「部屋を 追い出されちゃったんです」

嘘だった

しかし 嘘ついでにわたしは 話を作った

「運送屋にバイトしてたんですけどね

積荷を間違ったのわたしのせいにされて

頭きたんで止めちゃったんです」

「ふむ」

浮浪者は 少し興味を持ったようだった

「で 彼女は コンビニバイトしてたんですけど

店員とかにおもちゃにされて」

なんて話をという顔で結衣はわたしを見た

「で、わたしも頭来たんで乗り込んだんですけど

こいつが 誘ったとか言い出して 

まあ 否定は出来ないんですけど

思わず 殴っちゃいまして 」

「うーむ 気持ちはわかるぞ」

「で 近所のコンビニだったんですが

その社員が 家主の知り合いで 追い出されました」

「それは ひどいな けど 金返ってきたんじゃないのか」

「普通ならそうなんですけど殴ったとき 

商品とか壊して弁償しろってなって 

なんとか チャラにしてもらえたんです」

「そうか」

「それで どうしようか迷ったんですけど

ここで生活してる人がいるんだし 

ここなら しばらく

生活していけるかなと」

「うーん していけるけどなあ 

若いんだからもっと別な方法があるだろうに」

結衣が 口を開いた

「あたしたち ここにいちゃ ご迷惑ですか?」

泣きそうな顔をしていた

わたしには芝居だとわかったが 

浮浪者はそう思わなかった

「いや 迷惑じゃないが」

泣きそうな結衣に 少し慌てたようだった

「もし よかったら 少しの間だけ 

いさせてくれないでしょうか」

ここが 正念場だと わたしは思った

「あ よかったら 部屋からもってきた これ飲んでください」

そう言って わたしは一升瓶を出した

「よく 宴会とかやってますよね、よかったら飲んでください」

切り札のひとつだった

それが 功を奏したしょうだった

「よし 俺に任せておきな」

わたしとしては ぼろぼろの浮浪者に任せろ言われても

説得力がないなと思ったが 

口にはしなかった

「ありがとうございます」

そう言って 結衣は 浮浪者に抱きついた

浮浪者は 慌てながらも 

少し嬉しそうな顔をした

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