んま、気楽によ

リリー「ママ、エレノアは何か話してくれた？」

私「ううん。どこか怖がってる感じがするの？」

リリー「ママが無愛想にしたからじゃない？」

私「しょうがないでしょ？いきなり大人が猫なで声出したら、不気味に思うかもしれないじゃん」

リリー「ま、手伝えることがあったら何でも言って」

私「うん、ありがとう。アリスの相手をしてあげて」

リリー「アンが今してる。でも、なるべく早くね？」

私「わかってるよ」

リリー「アリス、ず～っとママを待ってるのよ？”ママ、あの子とお話をしてるのかな？”とか
”ママはあの子が心配なのよね”とか。健気すぎて、何か可哀そうなくらい」

私「わかってるって！！しょうがないの！」


そうなんです


とりあえず保護した女の子エレノア（仮名）が


何も詳しく話さないので、四苦八苦です


でも、少しずつ話してくれたので


安心もあり、怒りもあり


心メラメラです




私「エレノア。ここにはあなたと私の2人だけ。トイレは出て右のドア、あそこの冷蔵庫のお菓子は好きに食べていいよ」

エレノア「・・・お菓子？」

私「食べる？チョコレートやビスケット」

エレノア「・・・少し食べる」

私「好きなだけ食べなさい」

エレノア「・・・いっぱい食べたら、あなたは私を叩く？」




なんだそりゃ！！？


お菓子食べたくらいで、叩く！！？


私「叩く？私があなたを？」

エレノア「ダディー（父親）のお友達の女の人、同じことを言ったの」

私「うん」

エレノア「・・・」

私「エレノア。私はあなたの話を聞いてるよ。続けて」

エレノア「・・・」

私「少しずつでいいの。話すのはゆっくりでいいの。だから、続けて」

エレノア「・・・お菓子、食べてもいい？」

私「もちろん。でも、自分で冷蔵庫からとってくるの。わかる？」

エレノア「（無言で冷蔵庫に向かう。チョコをたくさん持ってくる）」

エレノア「これ、全部いい？」

私「私は食べていいと言ったでしょ？」

エレノア「・・・ありがとう」


チョコを少し頬張るエレノア


私を上目遣いで見上げ


エレノア「・・・私を叩く？」

私「何で私があなたを叩くと思うの？」

エレノア「・・・あの人（父親の恋人）、私にお菓子食べていいっていつも言うの。
お菓子を食べてると、（何でお菓子を食べてるの！！）って言いながら私を叩くの。
私が悪いから、ちゃんと謝るの。でも謝るのが上手じゃないから、もっと私を叩くの」


私「何であなたが謝るの？」


エレノア「私が悪い子だから謝るの」


私「あなたは悪い子なの？」


エレノア「私にはわからないの。でも、あの人は私が悪い子だって言うから、きっと私は悪い子なの」


私「私には、あなたが悪い子には思えないよ」


エレノア「・・・」


私「ねえ、それ食べ終わったらお風呂に入る？一緒に入るの、楽しいんだよ？」

エレノア「・・・一人で入る。ほかの人とお風呂に入るの、おかしいもん」
※こっちでは親子でも一緒にお風呂に入ったりしません。性的虐待だと言われます


私「そう。入りたくなったら言ってね。私はそこのお風呂を使うから」


で、シャワーを浴びて、浴槽に浸かっていると


ギギギ（扉をゆっくり開ける音）


チラッ（エレノアがのぞき見してる）


私「どうしたの？」


エレノア「・・・やっぱり、入ってもいい？」


私「いいよ」


モタモタとゆっくり服を脱ぐエレノア



で、脱いだ身体を見てビックリ


アザだらけ＆傷だらけ


私「髪の毛、自分で洗える？私が洗ってあげる？」

（あえてアザのことは聞かない）


エレノア「・・・」


私「よし！私が特別に洗ってあげよう！！」


エレノア「・・・いいの？」


私「子どもが遠慮したらいけないの！してほしいことはちゃんと言うの！！」


エレノア「・・・洗ってくれる？」


私「イエッサー！！！」


髪を洗って、身体も洗って、浴槽に入る私たち


私「お風呂はいつも、シャワーだけ？」


エレノア「お湯は高いから、水で済ませろって。水も高いから、使っていいのは少しだけだ、って」



こんな子どもに、何をほざいとんじゃボケぇぇぇぇぇぇぇぇ！！！


で、再びドアがギギギ（アリスがのぞき見してる）


私「アリス、どうしたの？」


アリス「ママ、あのね、私もお風呂入りたいの」


私「いいよ、おいで」


アリス「今いく！！」


ものの数秒で服を脱ぐアリス


で、髪と身体を洗ってあげ


3人で浴槽に



アリス「私ね、名前はアリス。こっちは私のママ。よろしくね」


エレノア「うん、よろしくね」


アリス「私のママね、ママは優しいの。だからあなたもママに優しくしてあげてね」


どうやら、アリスなりのヤキモチのようです



齢も近いし、少しは心を開いてくれればいいんですけどね