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いいお酒にいい時間、それといいお店

2019年01月21日 09:49

いいお酒にいい時間、それといいお店

この前、出張に大阪まで行ったんですよ。


その時に晩ごはん、どおしよっかなって思いながら、
ホテルの周りを歩いていたら、小料理屋みたいな雰囲気のいいお店があったから入ったんですよ。



平日の夜7時くらいでチェーン店や駅前などの居酒屋なら、
混んでいる時間帯なのにここはボクが一番乗りになって。


カウンターに案内されて生ビールをオーダーして店内をぐるっと見回したら、
きれいな絵画、
微かにジャズが流れているのが聞こえるくらいの音量で
す~っと心に入るリラックスできるお店で。


ネクタイ白衣を着た板前さんと
着物エプロン女将さんと二人で営んでいて、

二人は見た目が50代くらいで動きに息の合った夫婦感が伝わってきて。



メニューは適当にお任せにしてビールからお酒に飲み物を変えてもまだ、
ボク以外の客が入ってくる様子もなく…。





板さんから手渡させる料理の説明がてら、料理の話になって。



段々と営業トーク&スタイルからプライペートな一面を見せてきて…。




二人の息の合った仕草を褒めたら、
ここ最近になって仲が戻りつつあっているのだが、
10年位前は不仲で離婚も考えていたんだと。




なんで! なんで? ってその経緯を聞いたら、
女将さんは自分の父親が大酒飲みでいつも飲んでは母親に当たり散らしていたんだって。


その姿が、自分の旦那に同じように重ねって。
いつもお店に出て一緒にいる時間が長いことからイライラ感もつのってしまったんだって。



そんなあるとき、またちょっとした言い合いになって
旦那(板さん)が家を出てドライブに行ったんだと。


そのドライブで大事故を起こしちゃってクルマは大破して板さんは額を切って両鎖骨骨折
自身はそれだけだったんだけど、


対向車にまでクルマが飛び出してしまって
たまたま走行していた、対向車のドライバーフロントガラス
顔面を強打して怪我しちゃったんだと。


ドクターヘリで搬送されて相手の婦人はなんとか一命をとりとめたんだけど、
維持装置が取り付けられるくらいの微かな命の灯火になってしまって。



その時の板さんの顔はしんみりとしてて事故を思い出すのがつらそうな表情だった。



なんとか生きて欲しい! と、ひたすら祈って
知り合いを通じて知ったお寺に通って毎日のようにお見舞いに病院にも訪ねたんだって。



その甲斐あって4ヶ月で維持装置は外れて一般病棟に移れるくらい快復したんだって。





良かったぁって思いで相槌をうって聞いていたら、板さんはカウンター後ろを向いて
代わり話を聞いていた女将さんが話の続きをしてくれたの。





本来なら過失がある板さんに実刑判決がくだされるのに
被害者家族が取り下げてくたんだって。




誠意が伝わった瞬間だなってボクは思いつつも、
その板さんは「一生をかけてその被害者婦人につかえていく覚悟ですよ」って
ハニカミながら話していた。





二人の話をすっごい真剣に話を聞いたせいか?

勘定が安かったのは、こっちまで祈りたくなる気分になった。






きっとこのお店にただ何となくではなく、
何かに引き寄せられて入店したのかもしれないなぁって。

このデジログへのコメント

  • ゴうっしー 2019年01月22日 14:34

    > アリサ。さん
    ね!仲良いですよね。
    うちゅなんて手すら握ってくれないですよ 笑

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