勝谷誠彦逝く

勝谷誠彦

彼を彼と知らずに知ったのは
週間文春の記者として書いた記事で知った

そして暫くしてから
またも彼を彼として知らずに
トゥナイト２で風俗潜入レポートをしている彼をよく見ていた

次に知ったのは
西原理恵子がブレイクする前の彼女のマンガに出てくる
「ホモかっちゃん」というキャラで知った

この三つの顔が同一人物で尚且つ勝谷誠彦という男だと知ったのは更に後のこと

勝谷誠彦を勝谷誠彦として知ったのはいつ頃だったのだろうか？
正直よく分からないが
勝谷誠彦が本領を発揮する舞台でなのは間違いない
となると
中央の当たり障りのないメディアではない
雑誌だとすると月刊Willか？
しかしそれは勝谷の連載が読みたいから買っていたのであって、それ以前だろう
「たかじんのそこまでいって委員会」も
関東では放送されておらずネットを通じて見ていたのだし
勝谷誠彦と宮崎哲弥の二人の話が聞きたいから見ていたのであって勝谷ありきだった

彼らしい死に方だった

時代の寵児でもありながら時代に排除された男でもある

病死ではある

しかし彼は自ら病に罹ることを選択した

しかし何故それを選択したのだろうか？

彼の怒りが見られない

彼の笑顔も見られない

彼の文章ももう読めない

さみしい