硬券やよ！

みなさま ごぶさたしております。ぴよんでし。

「だれだったっけ？」


いやー！忘れんといて(涙)




数日前の休日。

子どもたちを送り出したあと、やっぱりうちにいたくなくて。

休日にもかかわらず、いつもどおりの時間にうちを出て。

JRの最寄駅の運賃表と にらめっこ して。

まだ 通勤ラッシュの余韻が残る、少し混んだ電車に乗り。


乗り換え一回。

やっと目的地、車内の運賃箱に切符を入れて。


始発駅から5駅しか離れていないのに、ホームのまわりは
木、木、樹。




せっかく うちから離れて、リフレッシュしようと思っていたのに。
なんなんだ、この がっかり感は。


たまに聞く地名だから、駅前なら何か目玉があるだろう と 思い込んでいたからか？


そうかもしれない。




レンタサイクルがあった。

10分ちょっと走れば、マチナカに行けるようだ。


一人だけの駅員さんにレンタル料を払って、いざ出発。



道路は、すぐ下り坂に。
この駅は、台地のはじっこに あったようだ。


しかも、選んだ道路は、途中から未舗装！
台地の端を回る、昔からの道だった。


台地がわのヤブから、クマなんかが出てきませんように…と思いながら、トコトコ坂を下ること10分。


ようやく車道に合流。


国道4号線。
北に向かうときは、必ず通る道。

いつもは車で走る道を、今日はのんびり自転車で。


広い川幅の橋を渡り、田植えの終わった田んぼを見ながら、町へ入る。


昔ながらの街道。
やっぱり、人通りは 皆無。

でも、人ばっかり、建物ばっかりのところよりはいい。


なんてったって、空が 広い。



役場の近くに、小学校があった。
向かいには児童館。
公民館や図書館、消防署もある。


主要な建物がコンパクトに集まっているのも、小さな町ならでは。


ただ、小さな町だから、食堂が、なかなかない。


よく聞く大型ショッピングセンターが近くにあるのだけれど、行かなかった。日常に戻されそうで。



公民館の中に、図書館があった。

蔵書は、少なくない。
新旧の入れ換えも しっかりしている←地方だからといって、古い本だらけということではない、ということ。


子どもむけに、いくつか特集コーナーもあり、飽きさせず、立ち止まらせる工夫をしているんだなあと思った。


大人コーナーの蔵書も、片寄らず、大規模な図書館をギュッと小さくしたようなかんじだった。

平日の日中ということもあり、ほとんどひとりじめ状態。

数冊選んで読み始めたが、いくら興味のある内容とはいえ、だんだん重くなってきて。

スッキリしたいからもう一冊…と思ったが、そろそろ電車の時間となり。


この時期の山里特有の、ぼかあっ とした空気。
せっかくの下り坂なのに向かい風、ペダルも重く。


駅まであと100m。登り坂。
いくら変速ついてたって、この坂はムリやわ(怒)と思いながら、自転車を押して登ること5分。やっぱり すれ違う人はいない。



「おつかれさん！」と 駅員さんに声を掛けられ、サイクリング終了。

リフレッシュして軽くするはずが、なんだかいろいろ増やして重くなってしもうたのぉ…と思いながら、帰りの切符を買う。



…硬券！



前に見たのは いつだったか。



高校生のとき、小坂鉄道(ご存じのかたいますか？)をよく利用していて、そのときの切符が、硬券だった。
駅員さんが、カシャン！と一枚 引き出す音。



「これを買いにくる人もいるんですよ」と言いながら、日付印をおして 渡してくれた切符。



乗り換え駅では回収される。
そして、この駅には もう来ることもないかもしれない。


そう思ったら、無性に写真が取りたくなり。



深い森の中、まっすぐに伸びるレールも 一緒に残しておきたくて。




「28℃だズよ？！」と 目を細めながらホームに出てきた駅員さんに見送られ、電車は動き出しました。




一駅ごとに木々はまばらになり、建物が増えてゆき、いやがおうでも 日常に引き戻されていく。


最寄り駅で降りた足は やはり重い。うしろ髪ひかれまくり。

それでも、いつまでもそうしてもいられない。


サイフをのぞき、メニューを考え、時間配分をして。


また 日常へ。




そして、また いつか、非日常へ。




追伸

ただいま、漫画とアニメ「ちはやふる」に ドはまり中。福井弁が出てきて、そのイントネーションが気になる ぴよん でした！