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睡眠薬と犯罪

2009年11月08日 17:34

最近よく報道されますね・・・
正しくは睡眠導入剤だけれど、
実際は睡眠薬そのものだ。

僕は実はかなりの量の薬を
処方されていて、月に300錠を
軽く超える量を服用している。

人を人と思わずに金だけに
目がくらんだ人間だったら
殺人し放題だ。

わざわざ女性を口説かなくても
睡眠薬を混入させれば、いくらでも
欲望を満たす事が出来る。

何かルートを作って違法
薬物を売る事をすれば、
相当な金額を手にする事だって出来る。

僕が一日に服用する量で
普通の人は昏睡状態になるかもしれない。

でも僕はそれだけの量を飲んでも
ちっとも眠くならない。
気が付いたら意識が飛んでいた・・・
ってのが正直なところだ。

でも眠っている時間はほんの少し。
四時間弱で目が覚めてしまう。

それだけ薬への耐性がついて
しまったんだと思う。

まぁそれはそれとして、
薬を使って犯罪を犯す人間の
卑劣さと浅はかさは
心底理解出来ない。

これは処方する医者にも問題が
あると思う。5分、10分の聞き取りで
簡単に薬を処方してしまうのだから・・・。

それも全て自己報告で、それが
虚偽であるかは全く考慮されていない
ように思える。

特に僕のようにかなり強力な薬を
処方されている者からしたら、
(これに触れると長くなるので
 触れないけれども)そんなに精神的に
追い詰められている人が、薬を使って
誰かを犠牲にして、発覚の危険も顧みず
事件を起こすなんて考えられない。

そんな考えを起こすほど、自分の
精神に余裕など無い。そんな事を
考える余裕が無いほど苦しみ、
のた打ち回っているから、薬を必要と
しているのだから・・・

心の中は毎日が悲惨な戦場の最前線だ。
どんな些細な希望も抹殺され、
生活上の苦しみは強大な爆弾と同じで、
精神の世界を次々に破壊してゆく。

精神病・・・

これはとても難しい話だから、ここでは
話は避けるけれども、僕にとっては
世界の全ての出来事、自分の失敗は
全て自分の責任のように感じ取ってしまう。

攻撃の矛先は決して他人に向かう事はなく
必ず自分に向かってくる。この苦しみは
味わった者にしかわからない。

どんなにもがき苦しみ、狂気に
飲み込まれたとしても、決して外側には
向いていかない。ただただ自分を攻撃
してしまう。自分自身の精神がどんなに
壊滅的なダメージを負ったとしても、
生きている限り、自分を攻撃し続ける。

それは「社会」とか「世間」と
呼ばれる実態のつかみにくいモノが
どんなに間違えていたとしても
変わる事はない。

様々な毒舌を吐く人、人を支配しようと
する人、権力を手に入れようとする人、
多額の財を成そうとする人、そのどれもが
僕から見たら病にように思える。

「正常さ」「健康」である事が
「病」であるように思えてならない。

社会的に適合しようと、自らの
意思を思想化して、そこに捕らわれて
自らの本来の瑞々しい感性を
自らの手で抹殺しているように思える。

そして社会に適合している自分こそが
「正しい」として、他を排除する。

間違っているのは世の中の方で、
自分自身が間違っている訳ではないと、
何人の人が思えるのだろうか。

もしくはそう思いながらも、
権力に寄り添っていなければ
自分の価値観を持てない人は
どれだけいるのだろうか。

産業革命以降、産業が富の
一極集中を拡散し、多くの人に
生活の利便を広めたという事実が
あるにせよ、そこには厳然たる
階級社会が存在していた。

刃物を持って人を殺す犯罪者
裁判糾弾されている一方で、
世界の金持ち達は、自分たちの
利権のために、権威のために
戦争まで起こし、多くの犠牲者
出していながら、罪に問われない。

これほど大きな矛盾は無い。

正義の名の下に、人殺し
英雄の扱いになったりもする。

平和な国に暮らしながら、
ハンバーガーを食べていても、
それを供給している諸国の
人々は果たして経済的に
裕福かと言えば、そんな事はない。

むしろ安い賃金搾取されて
更なる貧困へと導いている。

歪んだ社会の中で、目を引くような
スキャンダル的事件だけに焦点が
当てられがちだけれども、
その背景には恐ろしく深く、
果てしなく難しい問題が隠されている。

ただ結果だけを見て
判断することは到底不可能だ。

しかしながら、自分もそのような
犯罪に手を染めるつもりはない。

逝く時は一人だ。
ならば一人で果てればいい。

大きな矛盾。大きな利権
搾取という名の隷属的、非人道的
扱いの土台の上に成り立つ社会が
正しいものだと思えるはずがない。

もう絶版で手に入れるのは
非常に困難だけれども、
アルノ・グリューン氏の著書
「正常さ」という病
という本を手にとってみて欲しい。

かなり難解な本ではあるけれど、
かなり鋭く人間の本質を解いている
貴重な本だと思っている。

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