死神（犬？）との遭遇　その２

その気持ちの悪い犬が現れた日の夜に病気で臥せっていた兄の症状が悪化したのです。
係りつけの先生に夜遅く来て戴き診察してもらうと首を振りながら
「この２～３日が峠です」と云われました。

その日の夕方に突如現れた犬は何回追い出しても気が付いたら玄関に存在しているのです。
父親はその犬を殴りつけたのですが手ごたえが無いと不気味に話していました。

近所のおばさんや親戚が家に来るので、犬の存在は確かに入るのは間違いが無いのです。

翌日の夜に兄が息を引き取り、居合わせた皆が悲しみにくれていました。
私は犬の事を思い出して玄関に行くと犬はいなかったのです。

その後はその犬は誰も見ていません。
母親が云うには「兄の迎えに我家に来たのかも」


不思議な話ですが私は未だにあの犬の腐った目を忘れる事が出来ません。