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創作物『小織』 06

2009年05月09日 23:54

創作物『小織』 06

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CEAN.6
     とりあえず...


何時間経ったことだろう

何時間という問題じゃないな

小織が 現れたのは 朝だった

小枝が来たのも朝だった

しかし 外は すでに暗くなっていた

「ねえ伊織....」

「ん、何だ?」

「もう 夜よね」

「ああ、そう言えば暗くなってるな」

小織を前にして 僕たちはずっと漫才のような会話をしていた

「お腹 減った....」

「はぁ?」

僕は小枝の顔を見た

腹 減ったとかいう事態か、そう思ったが

空腹で殺気立ってるのがわかった

こいつは 事態より 目先の空腹らしい

「何 作ればいい?」

こう 聞き返す僕も僕だ

「水炊き....」

水炊きって 待てよ 材料ないだろが

「いきなり作れるかい」

「何よ 今日は水炊きって言ってたじゃない ねえ小織」

「うん、お母さんのいう通り 材料買っておいたよ」

「えらいねえ 小織」

「うん」

「買っておいたって....」

冷蔵庫の中を見る

.....あった、材料が確かにあった...

「女ってのは 結託するから..、父親は孤独だ」

そう、この発言は 確かに僕の言葉だ

ただ、僕はこんなこと言う気はなかった

他の事を言おうとしてたはずだった

何かが...、意図的な力が働いている

何が.....?

小枝は気付くはずもない

小織は....知ってるのか?

少なくとも 小織の意図に沿って僕らの記憶は

すりかえられている

小枝の殺気がピークになりそうなので

僕はとりあえず料理の支度に取り掛かった

腹が落ち着いたら 何か違う展開があるのだろうか

少なくとも小枝と僕は夫婦にされていそうだ

その時 僕は思った

僕らしからぬ行動をとったなら....

小枝に今夜 意味なく迫ってみるとか...

とりあえず料理に専念しておこう

しかし、何故 この場に及んで 僕が作るんだろう

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