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【お題日記】セフレと本命はどう違う?

2018年05月30日 22:00

ホテルの名前は伏せとくけど、場所は湯河原寄りの熱海
元はリゾート介護施設?として営業してたと聞いたがあっという間に閉鎖したらしい。

その後、どこぞやの社長さんが買い取ってリゾートホテルとして営業開始。
10部屋程度の豪華な客室に、美味しい料理、離れにある温泉、そしてエステがウリのホテルであった。そして知人に誘われた俺が働き始める。

建物は小高い丘に建っており、4階建て。
1階がフロントで、その上が客室。
そして地下一階がレストランになっていた。
(厳密に言うと地下ではない。丘に建ってたから、交通量の多い道路に面していたのはレストランなんだ。意味わからないよね?気にしないでくれ)

働き始めた初日に小田原出身の職場の人に「ここのホテル本当に気持ち悪いよ。マジ出るから笑」とひきつった顔で言われる。

マジか??と思ったがビビりな俺は深追いせず流した。


結局働き始めてから半年でホテルは潰れるのだが、そりゃ潰れるよって思う事が沢山起こった。そんな目に会うとは初日には夢にも思わなかった。

そもそも、このホテルだが宿泊料金がべらぼうに高く、予約があるのは週末がほとんどで平日は暇だった。
お客さんは都内の人が多かった印象。
最初にマジ出るのかよ?と思った出来事はお客さんの泣きじゃくる顔を見たときだった。
その日は土曜の夜だった。
その日チェックインしたお客さん女性2名の一組だった。夕飯を済ませ、貸し切りの温泉も堪能した様子だった。フロントの横にあるエレベーターで客室へ上がる時、「おやすみなさい」と声をかけられた。
フロントは雑用業務もしていたので、基本3人程在中しているのだが、21時を過ぎると1人になる。やる事がないからシフトによって1人を残し帰るのだ。
この夜、ホテルの建物にいるのは、フロントの俺と、朝の朝食を作るコックが1人。そしてお客さんが客室に。
お客さんは貸し切りだね~ってうかれていたから他の客室が空室なのは知っていた。
俺とコックは気持ちの悪い和室で睡眠を取る。

寝て何時間経ったか分からないが、女性の叫び声が1階の仮眠室にまで聞こえてきて起きた。

何だ?何事??尋常じゃねぇな。ってあたふたしていたが、とりあえず眼鏡をし、コックと共にフロントへ向かった。
そしたらエレベーターが降りてきてお客さんが泣きながら出てきた。
「お、おばけ~、お、お、おばけが出ました~」と。

えっ?えっ?と戸惑った。
『何が起こったんですか?』と聞いた。

寝る前から何か底知れぬ気持ち悪さを感じていたとの事だが、お互い声に出さず、まぁ大丈夫だろうと眠りについたとの事。
そしたら突然クローゼットのドアが勝手にバーーン!!と開いた、そしてバターーン!!と閉じた、そして開いた閉じたを繰り返し。恐怖に震えたって。

そりゃ飛び起きるわな。
何?何?とビビっていたら次はベットの横に女がいたと。それで叫んで部屋を出たって。

今すぐ帰りたいと言われるが、荷物が客室にあるので取ってきて欲しいと言われる。 
マジ無理。そんな部屋誰が好き好んで行くかと思ったが言える訳もなく、一緒にビビっていたコックと客室へ向かった。


結果そこでは何も起こらず荷物を回収できた。
忘れ物のないよう恐怖の中回収した。

洗面台やお風呂場は特に怖かった。
電気ついてても怖かった。

客室が東南アジアテイストだから暖かい雰囲気なんだよね。オレンジの明るさがその時は怖かった。

コックと客室を出る時後ろを振り返れなかった。誰かいたらおしっこ漏らしてた。

1階へ戻ってお客さんに荷物を確認して頂いた。忘れ物はなかった。あったら送りますと伝えた。

そして熱海駅まで会社のステップワゴンで送った。送迎もしていたので。始発までまだまだ時間があったが、とりあえずこの建物にいたくないとの事だった。

料金はどうしようか迷った。上司に連絡しようにも1時過ぎだし、理由が心霊現象なんて伝えずらかった。が、電話した。電話したが出なかった。
結局料金はしっかり支払ってくれた。お金に余裕のある方だったので、普通に支払っていった。
一刻も早くこの建物から出たかったのもあるだろう。

帰りの車中、朝食分を引いてあげれば良かったと悔やんだ。

ホテルに戻ったのは3時前だった。
ビビって送迎についてきたコックと一緒に中に入りフロントの椅子に座りボーッとした。

8時に他のスタッフが出勤してくるまで何をして過ごしたのか覚えていない。

ホテルが潰れるまでの半年、恐怖体験は続く。

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