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同級生と妹①

2017年11月19日 21:40

~再会~

クリスマスカラーに彩られる街。今年も年の瀬12月になった。私の住んでいるこの街は、12月になると駅前がイルミネーションライトアップされ、カップル達の溜まり場となる。特に、街路樹全てに電飾が施されたメインストリートは、周辺の店のイルミネーションと相まって、光の回廊となっている。その様子を一望できる、駅2階のコンコースは、カップルなら一度は行ってみたい県内でも有名なデートスポットであった。
私は風間達也。今年で三十路を迎えてしまった。学生時代から付き合っていた彼女とは、3年前に別れてしまった。時間的なすれ違いが多く、彼女に新しい彼氏が出来てしまったのである。
今日も終電で駅に着くと、既に電飾は落とされて、静かな雰囲気になってた。
「もう少し早く帰らないと、あの電飾は見られないか・・・でも、カップルを見ないで済んだのは幸いか・・・」
そんな事を思いながら、コンコースの階段を下って行くと、1階のコンビニの付近で男女が口論をしていた。

カップルが多く集まる場所だけに、男女の痴話喧嘩を見かける事はさほど珍しくない。
「お前がグズグズしてるから、イルミネーションに間に合わなかったんだろ?」
男が女を責めている。
「そんな言い方しなくてもいいじゃない。私だって仕事だったんだから」
女の方は泣きながら謝っているようだ。たまたま通りかかり、聞いてしまったのだが、ふと女性の顔を見ると、見覚えのある顔だった
「あれ?茂木じゃね?」
通りすがった俺は、思わず声を掛けた。あまり声を掛けて良いと思うタイミングではなかったが、泣いてる女性というのにはどうしても弱いものである。
「あ、風間クンじゃん!お久しぶり♪」
茂木は私に気づいた。彼女茂木直美。茂木とは中学同級生だった。お互い意識するような存在でもなく、高校から別の学校になって以来、連絡を取り合う事はなかった。

「ちぇっ!勝手にしやがれ!」
そう言って、男は繁華街の方へ歩き出してしまった。
「あれ?彼、茂木彼氏じゃないの?」
茂木に慌てて聞いた。
「うん。彼氏だったんだけど・・・」
そう言うと、言葉尻が濁ってしまった。
「俺、もしかして悪い事しちゃったかな?」
頭を掻きながら、茂木に尋ねた。痴話喧嘩の真っ最中だった事を考えると、私が顔を出したのは良くなかったかもしれない。
大丈夫だよ!かなり前から、もう別れようって話をしてて、それでも彼がしつこく会いたいって言うので、今日が最後って事で会ったんだけど、やっぱり喧嘩になっちゃって・・・変なとこ見られちゃったな♪」
茂木は少し目に涙を浮かべて話した。

茂木は、彼の事まだ好きなの?」
少し気になったので尋ねてみた
「もう・・・好きじゃないかも」
少し含みのある言い方だ、恐らくまだ未練はあるのだろう。
「そっか、じゃあ寒いしそろそろ帰ろうぜ!飯はもう食ったの?俺はこれからなんだけど、良かったら付き合わないか?」
このまま、ここに居ても寒くて死にそうだったので、とりあえず茂木を食事に誘った
「うん。でも私はもう食べたんだ。ごめんね!また今度いこ!」
そう言うと、携帯の番号とアドレスを交換した。
「じゃあな!また今度会おうぜ!」
そう言うと、手を振って別れた。中学校卒業して早15年、時の流れの速さを感じると同時に、茂木が綺麗になっていた事に驚いた。

「まぁこれも何かの縁だ!」
そう、心の中で呟きながら、帰宅の途についた。
家に着くと、携帯にメールが入った。
「今日はゴメンナサイ!今度穴埋めさせてね!達也クンって思った以上に渋くなったね!」
茂木からだった。渋くなったというのは、好意的に受け止めて良いのか、それとも遠まわしにおっさんと言われているのか、微妙な感じである。
「こんばんは!今日は邪魔しちゃってごめんな。茂木こそ美人になっててビックリしたよ!」
とりあえず、正直に言っておこうと思った。所詮中学同級生である、飾った所でボロが出るのは時間の問題だから。
少し経つと、茂木から返信があった。
「奴の事は気にしないで!もう関係ない人だから!美人なんて言われたの初めてだよ!」
関係ないと書いているが、あの時の表情からは、本当に関係ない人とは思えなかった。

それでも、とりあえずデートの約束を取り付けようと、直ぐに返信を打った。
「それならいいけど…食事だけどさ、茂木はいつ頃だったら都合がいい?」
断られるのではと、ビクビクしながらメールを打った。すると驚くほどすぐ返信が来た。
「とりあえず、明日なら21時過ぎ、明後日なら20時過ぎがいいなぁ!達也クンはどう?」
いきなり直近で予定が入った!現在の仕事は、少しずらせるものが多いので、直ぐに返した
「俺の方はいくらでも都合付くよ!じゃあ明日の21時に、今日会ったコンビニの前でどう?」
善は急げと思った。いくらなんでも、明日と言う選択肢が来るとは思わなかった。
「了解♪じゃあ、明日はヨロシクね♪おやすみ!」
速攻だった。こんなに早くデートが決まるとは思いもよらなかったが、結果オーライであろう。

このウラログへのコメント

  • 佐倉幕臣王 2017年11月19日 21:44

    また小説をアップしていこうと思います。
    今回の作品は、前作の『少女と中年』の主人公、風間達也の最初の結婚までのエピソードです。
    コメントやメール等で感想を頂けると俺が喜びます(笑)

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