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拘束。その前に。

2017年04月16日 11:02

今回からは、SMの基本プレイ中の基本プレイと言える拘束について触れていきます。
が、タイトル通り、その前に、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。

拘束というのは、ソフトな両手を拘束するものから芸術とも呼べる全身の縛りまで様々なものがりますね。
しかし、その範囲の大小を問わず、Mの方の体に負担がかかることに違いはありません。
簡単な両手の拘束でさえ、場所が悪ければ血流が完全に止まりますし、痛みや内出血を伴うことも。
また、拘束の場合、それだけで終わらずに、少し普段とは違う体勢を取ってもらうことも多く、その際に予想外の痛みやケガが起こることもあります。
通常のプレイであれば、本当に痛いときや辛いときは体をよじって逃げることができますが、拘束中はそれができません。

そこで、ルールとして、必ずプレイの前に『NGキーワード』を二人の間で決めておく必要があります。
これはプレイ中に決めたNGキーワードをMの方が発した場合にすぐにプレイを中断するフレーズです。
嫌よダメよは自然と口に出る言葉ですので、「ギブアップ」のようにあまり自然と言葉に出てこないもののほうが好ましいですね。
口枷(かせ)を使う場合は声を発せないので、タップ(体を叩く)なども決めておきます。
そうすることで、双方安心して拘束を楽しめるというわけですね。
あまり知識のないSの方ですとこういう決めごとを知らずに事を進める場合がありますので、もし決めずにはじめようとされる場合は、Mの方のほうからでも提案すべきです。
もしこの提案を却下されるようなら、遅かれ早かれつらい目に遭う可能性がありますので、どうされるか冷静に判断されてください。

考えてみればすごく単純な話なんですが、SはMの方を心では本当に大切に思っています。
長く良い関係を保っていきたいと思えば、相手をケガさせることは避けようと思うのは当たり前のことです。
ただ、愛情表現の手段と嗜好がやや攻撃的?なだけであって、そういう気持ちの部分は普通と変わらない、むしろ出会いが貴重な分だけ、相手を大切にする気持ちは強いとさえ思っています。

私も過去にやや激しい責めで相手の膣を傷つけてしまったことがあります。
もちろんNGキーワードは出てこなかったし、相手の方もプレイ中は快感が全身を覆っていたので気が付いていませんでしたが、プレイ後に少し出血してしまいました。
この時の私の気持ちは筆舌しがたいくらいの反省と後悔でした。
相手の方は大丈夫、問題ないとおっしゃいましたが、やはり傷つけてしまった自分の未熟さともう会うことはなくなるのかという不安にさいなまれました。
幸いにも傷はひどくなく、その後も関係は続くことになりましたが、その時の気持ちは今でも忘れられないですね。

このあたりの感覚はSM双方の性格によるので何とも言えないですが、これをもし読んでいるSの方がいたら、是非NGキーワードの徹底をしてあげてください。
安心感や信頼感を得て、プレイに集中してもらうためにも非常に意味のあることだと思います。

Mの方も、どんなに苦痛系のプレイをお好きな方であっても、自分の体を守るのは自分だとうことは忘れないでください。結果的にその後の日常生活でも苦労されるのはご自分です。

こんな風に書くと堅苦しく感じるかもしれませんが、一度キーワードを決めてしまえば、それだけの話です。その後は毎回「キーワード覚えてる?」の一言を添えるだけでいいんです。

でも、拘束プレイを楽しむその前に。ぜひ皆さんも準備をなさってください。

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