主従関係は必要か

SMに主従関係は必要か。
そんなの当たり前という方もいれば、必ずしも必要ないという方もいます。
なぜそうなるかと言えば、前回の日記に書いたプレイと気持ちの部分に対する重きの置き方の違いだと思います。

事実だけで言えば、主従関係はなくてもSMプレイはできますね。カップルでもソフトSMを楽しんでいる方は多いと思います。
ただこの場合、気を付けたいのはS側のほうがきちんとした知識がなく、怪我をさせてしまったり、不要な責めで精神的に相手を傷つけることです。
例えば簡単な拘束でも、使い方を間違えば捻挫やすり傷はつきますし、調子にのって首絞めプレイで無茶をすれば取り返しがつかないことになります。
カップルでされる場合でも、その時の勢いで始めずに、次はしてみようねと約束して、それまでに少し調べておいてもらうぐらいがいいと思います。

話を主従関係に戻すと、これは気持ちの方の問題ですね。
前回の掛け算の例えで言えば、主従の気持ちが0のSMなんてSMではないと考えられるのも納得がいきます。
私自身、目指すべき関係はそこですが、ただ実際にいきなりそんな関係になれるのは稀有な例だと思います。
プレイと解放感や充足感をお互いに満たしていくなかで、お互いの関係が自然と主従に向かうというほうが実際には多いと思います。
お互いにお互いを喜ばせたい、解放してあげたい。その手法がSMプレイであるというだけで、きっと普通の恋愛とあまり差はないと思います。ただ、どうしたってアブノーマルですから、秘密の共有という蜜が加わるのがSMの魅力だったりもするのですが。

もちろん、この辺りは既にM性についてしっかり自覚がある方は当てはまりませんが、この日記は興味があるぐらいな方に読んでいただきたくて書いているのでご理解ください。
別に最初からご主人様を募集している方を否定するものではありません。

結論としては、主従関係は理想だけど、SMプレイに不可欠ではない。むしろSMプレイの延長線上にあるというのが私の考えです。
当たり前ですけど、人として良好な関係を築かなければ、主従関係はむずかしいと思います。