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趣味は読書、再見

2017年03月26日 04:51

中学一年の頃、文庫本出会い、自分の小遣いで買える本があるのを知った。
川端康成の「雪国」は名前だけ知っている作品で、完全に興味本位で買った。あの頃は、何の先入観も知識の無かったので、他の全ての本が、そうだったのだが。
中学二年の国語の授業で、川端の作品の何かをやったのだろう。その時、クラス全員に、川端の作品を読んだことがあるかと質問され、僕は「雪国」と答えたのだから、その時には読み終わっていたのだ。
それから、約40年。この前「雪国」を再度購入し。再読した。
冒頭の二、三行は覚えていたが、後はまるで未読の作品である。これを十四歳の自分が読んで、しかも理解したつもりになっていたのかと思うと、おこがましい。
五十四歳の自分が読んでも、まだ島村と駒子の機微は分からないのだから、当時は本当に最後まで読んだだけという状態だったろう。
最近、このようなことは多く、映画などでも、昔見たものをまた見て、新たな発見をすることがままある。
これは、個人の感覚なのだが、思い出の地を再訪しているような、長くご無沙汰している旧友と邂逅するようなそんな感じである。
所々に思い出のモザイクがある。
若い頃の読書を勧める読書論は多いが、私見では、若い頃の読書プラス年をとってからの再読を勧めたい。
一人の文学者が心血を注いだ作品が、10代や20代の前半で、分かる筈がないのだ。
読み直すのは、自分だけにしか分からない楽しみである。

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