初体験。その後・・・

誰とセックスして、誰とはしないのか。線の引き方は人それぞれだ。

決して、固定された決まった線など、無い。



世間体や社会的な常識みたいなもの (例えば浮気や不倫は悪、セックスは彼氏や旦那のようなたった一人の人とするもの)、に何となく従って線を引いていたら、私は先生とはセックスできなかった。



とはいえ、私は今でこそ自由にセックスを楽しんでいるけど、さすがに初体験前後でそんな自由な価値観は持ち合わせていなかった。

後悔しない、と思ったが、実際その後の私の心の中は大混乱におちいっていた。



先生とは初セックスの直後にもう一度会った。セックスするつもりではなく、私とセックスした真意を聞き出すつもりだった。けれどあっさりとホテルに連れて行かれてしまった。

また、拒めなかった。拒むつもりも無かったのかもしれないけれど。



2回セックスしてみて、一番こたえたのは、やはり子供のことだった。

自分が子供の立場で、父親が若い女の子とセックスしていたと知ったら、耐えられないだろうと、想像しては心を痛めた。その一方で、メールが一通届くたびに天にも登れそうなくらい喜んでいる自分もいた。ジェットコースターのようなアップダウンに心が千切れそうだった。





感情が波立ったまま先生に言葉をぶつけたら、メールの返事が来なくなった。

大人のオトコはずるいな、って思った。





先生と連絡がつかなくなった直後に、もう一人、大学のサークルの先輩・K松さんとカラダの関係を持ってしまった。

その先輩のことも気になっていたから、体の関係からスタートして、今度こそうまくやろう、付き合うところまでもっていってやろう、などと浅はかに考えていた。

けれど、結果としては全く上手くいかなかった。適当に、都合のいいようにされた。





セックスとは、料理のコースで言うならばメインディッシュとデザートがセットになったようなもの。一番の楽しみでゴール。



もしそれが、一番先に手に入ってしまったら？

何の苦労も無く手に入ったら？

おそらく、オトコはその先の努力は不要だと認識するだろう。



カラダを武器に誘惑するのはいい。でも、切り札は、最後に切ってこその切り札なのだ。





先生の話は、普通だったら連絡が取れなくなってそのまま終わるだろう。

ただし、コトはこれで完結しなかったのだ。



それは、また、別のおはなし。


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