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成程話:リーンスタートアップ

2016年09月13日 00:03

奥田浩美氏の心に響く言葉


私は、ビジネスの世界では、重要な案件であればあるほど、デスクでじっと考えても埒が明かないと考えています。
ある程度考えることは必要ですが、むしろ具体的にあれこれ行動して検証していったほうが、スピーディに解決するケースが多いのです。
たとえばある食品会社で、「定番ドーナツシロップをかけた新商品」を開発しようとしているとします。
会議室企画書の字面だけをにらみながら何時間も議論するのと、実際にドーナツをつくってみて、試食してもらい、その感想や意見を参考に試行錯誤するのと、どちらが有益だと思いますか?
明らかに、後者のほうが具体的な意見がどんどん出てきて、次のアイデアにつながります。
通常、新商品を開発する際には、このようにプロジェクトを検証しながら考えるのが当たり前です。
私のいるIT分野でも今、実際にサービス自体を市場に出して反応を見ながら製品を作っていく手法が本格的に広がっています。
失敗をあらかじめ想定し、成功が導かれることを想定したうえでチャレンジする「リーンスタートアップ」手法と言うとピンとくる人もいらっしゃると思います。
グローバル時代の今、ほとんどの製品は国外で発売することを想定してつくられています。
「発売して終わり」ではなく、発売後も、どんどん仕様を変えてバージョンアップさせ、世界中に広めていきます。
ひと昔前までは、世界共通で使われているものは、車をはじめとする工業機械が中心でしたが、今は、洋服、食品など多様な品が一気に市場に投入されていく時代です。
また、最小単位で動くものをつくることもポイントとなっています。
できるだけユーザーの意見を引き出しやすくするため、最初から複雑な機能を搭載させず、シンプルでわかりやすいものをつくるのです。
それを各国で展開していく中で次から次へと「取り入れる仕組み」、「捨てていく仕組み」ができていきます。
私たちの社会では、まだそこに気がつかないまま複数の合意を得て進め、完全なものを出そうといった昔ながらのやり方をしているように思います。
しかしこれからは、時代に合わせて、決断も、新しいものを受け入れる速度も、仕事のスピードも、どんどん速めていかざるをえません。
それどころか、自ら変わっていく時代だと思います。
もしあなたの職場が少しでも「完璧を目指すより、まず動くものを」という文化が受け入れられそうな世界なら、まずは完成していなくてもいいので、周囲に働きかけてみてはいかがでしょうか。
その後、いろいろな反応をもとに、80点、90点へと高めていけばいいのです。
《「30点スタート」から80点、90点を目指そう》

『人生は見切り発車でうまくいく』総合法令出版


奥田氏は本書の中でこう語る。
アメリカシリコンバレーでよく言われる言葉が、『完璧を目指すより、まず動くものを』。
彼らは、完璧製品やサービスができるまで待つことはない。
小さなビジネスの種を見つけたら、まずは形にしてみる。
そして最低限のものができあがったら「試作品」として市場に出し、お客様とともに商品を育てていくというやり方をとっている。
それが『リーンスタートアップ』という起業の手法」
【草履(ぞうり)片々、木履(ぼくり)片々】
黒田官兵衛の言葉。
片足に草履、片足に木履(げた)を履(は)いた不完全な状態でも、人には走りださねばならない時があるということ。
まさに、「リーンスタートアップ」と同じ。
コンピューターの出現以来、ITやIOTに関することは想像を絶するほどの速さで変わっている。
ますます、行動の速さが問われる時代となってきました。

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