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中日新聞より。
2016年08月30日 23:57
『目が不自由なおかげで』
名古屋市西区の森さん(63)は、会社員だった35歳の時、網膜剥離から失明してしまった。その後、点字を習得し、テープリライターになった。
講演会や会議の録音テープを、音声ソフトを活用しながらパソコン入力して、文字として記録する「テープ起こし」の仕事だ。
毎朝、自宅近くから市バスに乗り、黒川駅で地下鉄に乗り換えて桜山の職場まで通勤する。
専門の先生から白杖の使い方を習い、積極的に一人で外出して訓練を積んでいたので、初出勤の日から公共交通機関を利用するのも怖くなかったという。
しかし、そんな前向きな森さんを悩ませたことがあった。歩道の点字ブロックの上に放置された自転車だ。ぶつかって擦り傷を負ったこともある。また、走り過ぎる自転車の車輪に白杖が刺さって折れたこともあった。
もちろん、人から受けた親切はトラブルの何倍も多い。目の前を横切った人に白杖を踏まれ、折れてしまった時のこと。通り掛かりの人が、折れた白杖に粘着テープで応急処置をしてくれ、無事に出勤できた。
しばしば電車や市バスの中では「何かお手伝いしましょうか」と声を掛けてもらえる。それがきっかけで一緒にカラオケに行く友達もできた。その数、30人以上。
「健常な会社員のままだったら自宅と会社を往復するだけの人生でした。目が不自由なおかげで友達が大勢でき、一緒にさまざまな所へ出掛けました。この6月で、25年間勤めた仕事を無事退職します」と話す森さんから、お世話になった方たちへの一句。
温かい、手引きを今日も ありがとう
《中日新聞掲載 2016年(平成28年)6月19日》
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