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17th Country Road Part 24

2013年06月14日 22:54

17th  Country Road  Part 24

「やだやだこんなのやだ。」
「やめちゃだめ。もっと。」
おまんこいいの。まんこいいの。」

決して図抜けた美人ではない。
だが不細工ではない。
むしろとりすました上品な顔、整った身体。
なのに形のよい唇から
炎のように吐かれるのは下品な淫語の数々。
そして感極まってのよだれは
完全に愛液の分泌とシンクロしている。
時にはげしくこちらの口にすいつき
時にそっくり返って喉仏を晒しながら
よがり声を張り上げる。
宙に浮いた女。
宙に浮かせた男。
道路を走る車にとんでもない全裸性交の形を晒し
晒すことによってさらにたかまって
快感の極致のフィニッシュへと
一心不乱にむかっていく。

もう羞恥
どこかに飛んでしまっている。
というより
羞恥性感
二倍にも三倍にも十倍にも高める。
「見てたよ。見てたよ。まんこしてるとこ。」
「もっと見せたい。もっと見せたい。」
「こんな恰好でイクとこを。」
「あ・あ・あ。おまんこくる。くる!」
「ね。ね。ちんぼこがあたるのよお。」
ずんずん来るの。あ、まただ。」
いくつめの立ち木かもうわからないが
立ち止まっては
幹にもたせかけて抽送する。
我慢がつらくなってくると
また「駅弁」の形で
裸の女をぶら下げたまま
ずしんずしんと歩き出す。
もちろんその間は
性器性器をつないだままだ。

さかる。
歩く。
さかる。
歩く…

狂った人妻
並木のように立つ太い幹に
背中をこすりつけ
鋭い快感に腰を震わせて
落下する牡丹花のように
ぼとり、ぼとりと愛汁を垂れ流しながら
不安定な腰を上下させている。
狂った男は
膝裏に回した両手に力をこめて
ばね仕掛けのように
抱え上げ、抱え下ろしを繰り返して
腰を上下させている。

愛液を吹き出しながらの女の身体が
上に行く。
下に向く。
その間隔が縮まってくるにつれて
二人の性感が吹き上がってくる。
女の
裸身が桜色に染まり
髪が乱れ
白目になり
よだれがさらに垂れ出し
胸の谷間に汗がたまり
わめき声が大きくなる。
「見て。見て。まんこ見てえ。」
「こんなとこ見てええ。」
「狂ってる。狂ってる。」
「もっと。もっとおお。」
「つきあげてえええ。」
しがみついて
唾液を送り込んできたかと思うと
そっくり返って繋がった隙間から
また大量に愛液を垂れ流した。
「いって。いって。逝ってええ。」
またキスを求める。
そのくせすぐに反り返る。
「このまま逝って。」
「このままだしてえ。」
「きてええええ。」
おまんこにい」
膝裏の両手にさらに力をこめて
豊かな乳房がつぶれるほど
密着の度合いをたかめて
突き上げる。
突き上げる。
突き上げる。
「いくうううううう。おまんこがあああ。」
それが意味を持つ最後の言葉だった。

あとは
悲鳴
わめきと
ため息と
あえぎ、
でしかなかった。

激しい射精
どくどくと白濁が
収縮を繰り返し
濡れそぼり
熱くほとばしる
女性器に注ぎ込まれた。
白昼の戸外。
白昼の全裸
白昼の露出
白昼の性交
白昼の吐精
白昼の失禁
すべてが破廉恥きわまる行為。
極端に淫らな人妻との間で
次々と連鎖する化学反応
起こした結果だった。
思えば「当たり前」のカーセックス
この清楚そうな人妻
まるでセックスモンスターのように
変身させてしまったのだ。

脈動を続けるペニス
それをひきづりこもうとするまんこ
脳天をつんざくような快感
男と女が共有する長い射精

瞳を裏返しながら女が果てた。
鳥肌をたてながら男が果てた。

脱力した女を
ぶら下げたかっこうのままで
形ばかりの木陰に身を潜めて
長い間動かなかった。
男も女ももう通過する車に
反応することも無かった。
見られてもかまわない。
かといって
見られてももうたかまることは無い。
ただただ狂おしいまでの
白昼の性宴の名残を
微動だにせず味わいつくす風情だった。

なのに、その後は
ラブホテルにさまよいこんで
次の日の昼過ぎまで
抱き合っては眠り
目覚めてはまた責めあった。
別れのセックス
男にとっては
どうやらこの人妻とは
最後となりそうな予感。

射精よりも
びちゃびちゃと音を立てながら
しつこいくらいの舐めあいをくりかえす
儀式のようなセックス
もう二度と抱き合わないかもしれない
という予感が
いつまでも余韻を残し
果てしないかのような欲望をよんだ。
さぼりあうかのような
性の日々はこうして終焉を迎えた。

二日後、いつになく長く感じるフライトの後
ようやくたどり着いた
一人住まいアパートでPCに向かう。
盗撮」のサイトを探してみたが
カメラに向かって一心不乱に
オナニーする車内での人妻の恥態は
やはり見つからなかった。

多忙な日常。
味気ない食事。
例によって持ってきてしまった
ダッシュボードにふわりと置かれた
シミのついた下着でのオナニー
何度かのメールのやり取りも
やがて間が開くようになる。

新しい男を見つけた。
また露出しながら激しいセックス
狂ってしまうのはあなたのせいよ。
というのが最後の文面だった…

(この項終わり)

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