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雨は好きですか?

2013年06月14日 01:39

雨は好きですか?

きょうも雨が降っています。それも降ってはやみ、降ってはやみして、マンションの植え込みの小道を濡らしています。たった一本だけ咲いた紫陽花が、うれしそうに頭を垂れているのが見えます。大人たちは、みんな雨を嫌っているかのように、憂鬱そうに歩いています。
ぼくは、1960年代は銀座に住んでいて、そのころの風景がぼんやりとおもい浮かんできます。そのときも雨が降っていました。テキストを濡らさないようにして、ぼくは有楽町から神田駿河台をめざし、電車に乗ります。授業がおわると、銀座に戻ってきます。
そのころ、銀座通りは路面電車が走っていました。銀座2丁目の通りに面した喫茶店に入り、ぼくは通りを行く人たちの風景をながめながら、プラットホームで傘を差して、電車を待っている人たちの姿を見つめます。雨が降ると、色とりどりの傘の乱舞があざやかに見えます。
そういえば、フランス映画シェルブールの雨傘(Les Parapluies de Cherbourg 19644年)」のタイトルバックの風景は、銀座で撮影されたという話を聴きました。銀座通りを真上から撮影されていて、舗道を歩く人たちの傘が躍っているみたいに写っていました。風景はモノトーンなのに、傘だけがカラフルで、とっても印象に残りました。この物語にも雨が降っていました。
映画は、1964年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞しましたね。ジャック・ドゥミ監督。ぼくはカトリーヌ・ドヌーヴという女優をはじめて知りました。こういう映画には雨がいいですね。
その喫茶店で、たぶんフランツ・リストの「ため息」なんか聴きながら、北海道婚約者彼女あてに、手紙を書いたりしていたとおもいます。ぼくはいつも200字詰めの原稿用紙に書きます。まるで原稿を書くみたいにして。
彼女から返事がくるのは、だいたい2、3週間後です。彼女の手紙は前文がながくて、手紙の半分を占めます。いいたいことは、ほんの少し。むかしは、通信手段は手紙しかありませんでしたね。携帯電話もなく、インターネットもない。ぼくは彼女と付き合ったことはほとんどなく、こうして手紙をやり取りしながらだんだんと好きになっていきました。
たぶん、ぼくは「シェルブールの雨傘」の話も書いたとおもいます。
雨? ええ、そういう雨は好きですね。
先日、室生犀星短編「美しき氷河」を読みました。いいですね。彼は詩人なので、ことばの使い方がすてきです。どんよりとした物語なんですが、ことばがきらきら紫陽花のように光って見えます。
こういうときは、フランツ・リストの「ため息」なんか聴きたいとおもいます。最近、村上春樹さんの話題作「色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年」に出てくるという「ル・マル・デュ・ペイ(Le Mal du pays」」という曲も聴かれるようになったそうです。ぼくも聴いていますが、ぼくには「ため息」のほうがいいですね。
ぼくは一輪だけ咲いて、雨に打たれる紫陽花の花を見ながら、なにか、短編小説のひとつも書いてみたくなりました。
誰かとスカイプでおしゃべりしたいです。

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