眠れない夜

お泊まりをした
ふたりともウソをついて家を空けた

今日は一緒にいれる
それがすごい事のような気分だった


ホテルについてセックスして
カラオケを歌って
またした

お風呂に入って
ゴロゴロして
眠くなった彼はすぐに寝てしまった


あたしは眠れなくなった

身体は眠いのに寝付けない
落ち着かない

あたしが動くと彼は薄目を明ける
そしてギュッと抱きしめる腕に力が入って徐々にまた解けていく
何度もそれを繰り返してやっと眠りについて
数時間寝たところで目が覚めた

朝6時
あたしは彼の腕を抜け出して洗面所で顔を洗う
もう眠りにつこうとは思わなくて
持ってきた本を読んだ

だんなのよだれがあちこちについたベッドを思い出す
あたしがぐっすりと眠れる場所の気がしてくる

好きな人と一緒にいれる幸せなはずのこの瞬間に

あたしはだんなを想っている