【～変質者？との不思議な出会い～】

ある夕方の公園


薄暗くなりかけた頃


ベンチに座ってボーっとしていました


その公園はとても広くつくりも入り組んでいて


夕方になると人気もあまりありません


犬の散歩をしている人がたまに通るぐらい


ある男の人がチワワを連れて通りがかりました


私のすこし離れたところにいましたが


やがて


「すいませんね」


と一声かけられ私が座っているベンチのすぐそばの吸殻入れに灰を落としに来ました


こんな薄暗くなった公園に何もせずにいた私は


なんか少し恥ずかしくなって


「あっ、いーえ・・」


と答え笑いました


その人はまた少し離れ、もう一度声をかけてきました


「ここの公園夕方になると変質者でるから危ないよ。この前も出たみたいだし。僕もこの子連れてないと怪しまれるぐらいだしね～」


私はビックリして


「えっそうなんですか！じゃあ帰ります！ありがとうございます～」


おばぁちゃん家に遊びに来てたところだったので、ただすることなくボーっとしていただけだったから


お礼を言って帰ろうとした瞬間・・











キャーーーーーーーーーー！！！！！！












つぶらな瞳でこっちをジーーっと見て


ちょこちょこ走ってくるチワワ！！！！(オイ)


真っ白で本当にかわいい


「めちゃかわいいですね～・・触ってもいいですか？」


とその子を見れば誰もが絶対言いたくなるこの言葉をやっぱり言ってしまった


この人の手なのか・・？笑


ものすごく毛並みがよくて気持ちよくて、犬好きの私は幸せ


「ちなみにこの子いくらすると思う？」


「えっ、ん～～・・40万ぐらいですか？50万？」


「んーんもっと高いよ。」


「じゃあ100万ぐらい！？」


人差し指を上に向けている


「高級車一台買えるぐらい。」


「えっ・・！」


ビックリしてチワワちゃんとにらめっこ


(う～んこの毛並みならそれぐらいするんかなぁ～。すごい・・)


「僕こんな格好してるけど一応社長やからね」


普通の白いポロシャツに、少しすたれたいい感じのジーパン


40とは言っていたが全然見えないぐらい若々しく小奇麗な格好ではいる


「この子アイフルのくぅちゃんの親戚だよ。」


「えっ・・！！」


またしてもビックリ


なんでもコネで手に入れたらしい


今日は休暇でたまたま実家に帰ってきているらしく


いつもは小泉さんと話をしている程のお偉いさんとのこと


公園をまわり帰る途中


「可愛いなぁ～僕の会社に来なよ」


と何度もいいながら


「あぁしまった今名刺持ってない・・あぁしまったいつもは秘書が一緒やからなぁ」


と残念そうに(？)繰り返し


結局正体わからぬまま


「しょっちゅう東京行くしまた会えるよ。じゃあね」


と言いその人は自転車こいで帰っていきました


もちろん私から連絡先など教えていません；


この不思議な出会いを友達に話したら誰一人として信じてくれませんでした


「嘘に決まってるやん！！そんなに知らん人を信用したらあかんて！」


って言われて初めて


(えっ！！・・あっそーか・・それもそうなんかな)


って疑いの気持ちを持ちました・・


なんでも間に受けたらダメだな～と反省・・；


でもすごく良い人でした


あなたは本物だったんでしょうか？


今でも謎です


ただそのチワワちゃんの名前も


『くぅちゃん』


・・・・・・・・・・・・・。


くぅちゃんの親戚なのに同じ名前・・？


ボケてる私はあとから気付く


謎は深まるばかり・・・