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「ロブスター」レビュー☆

2018年05月28日 00:39

「ロブスター」レビュー☆

コリン・ファレル主演他。ここでは45日以内にパートナーを見つけなければ、あなたは動物に変えられます―。“独身者”は、身柄を確保されホテルに送られる。そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、自ら選んだ動物に変えられ、森に放たれる。そんな時代、独り身になったデヴィッド(コリン・ファレル)もホテルに送られ、パートナーを探すことになる。しかしそこには狂気の日常が潜んでいた。しばらくするとデヴィッドは“独身者”が暮らす森へと逃げ出す。そこで彼は恋に落ちるが、それは“独身者”たちのルールに反することだった―。コリン・ファレル×レイチェル・ワイズ×レア・セドゥ×ベン・ウィショーで贈る第68回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作。

7/10点!!真実の愛なんてなくてもいい、信じないと、明け透けに思っているのに、カップルにならなければならないホテルでも、シングルでいなければならない森でも、愛に翻弄され続ける人間の姿を描いた悲しくて可笑しいシュールなお話です。レイチェル・ワイズがたどたどしく歩く姿シーンが滑稽なのに堪らなく悲しくて、泣きそうになった余韻が残っています。愛を制限されたり強要されたりする世界だと、愛を見つけることに必死になり過ぎて、愛を育む心を忘れてしまうのかな?愛は互いに補い合うもの、認め合うものという認識がすっぽりなくなった世界観で、“同じ”でいることだけが愛の証明になるかのように必死な彼らを観て、愛は必要でも不必要でも人間でいる限り、死ぬ瞬間まで翻弄され続けるのだなと、それは温かなことのはずなのに絶望的な気持ちにさせられる不思議な作品でした。それなら、シンプルに気が合う、タイミングが合うことで誰に咎められることなく一緒にいられる動物になった方が良いのかもとさえ思ってしまいました。ロブスターにそれが可能かはわからないですけど(爆)鼻血が出やすいカップルも少し太った中年カップルも、相手に全部を委ねられない日々の中で心がヒリヒリしないのだろうか?デヴィッドは最後に鏡の中に、真実の愛を見つけたのか?それともフェイクを真実と信じる道を選ぶのか?何故か、足が折れたラプンツェルと視力を失った王子の話が頭に浮かんで、離れない紛れもない愛の問題作。2016年公開。

このデジログへのコメント

  • はらぺこ 2018年05月28日 23:24

    何か、、不思議だけど、、
    引かれる映画、、ですね(*´-`)

    チェックします( ´∀`)

  • ユリ 2018年05月29日 00:50

    > はらぺこさん
    レイチェル・ワイズに外れなしだと思っててアカデミーよりカンヌ寄りなので観てみたら面白かったです。前半、爆笑、後半、真っ青みたいな。

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