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“あちら側”のコンビニ

2017年10月20日 20:37

人をワクワクさせる出来事のひとつに、「近所に新しいコンビニができる」というものがある。それは生活圏内での消費生活に変革が起こる瞬間だからだと思う。

ミニストップができるなら「イートインでハロハロを食べて帰る」という選択肢が増え、ローソンができるなら、以降はからあげ君を買う機会が増えるかもしれない。

からあげ君って路上で歩きながら食べるとものすごく美味いが、もし居酒屋であれが出てきたら200円でも怒ってしまわないか?ということについても語りたいが、その機会は別に譲ろう。

ともかく近所にできる新しいコンビニは、人の心と行動に変容をもたらす。新店舗がオープンする「◯月◯日」を指折り数え、3日前には「今頃オープニングスタッフの研修も山場だろうな」なんて妄想をし、もちろんオープン当日には「あ、こんなところにねえ。できたんだねえ」なんつう白々しい態度でソワソワと入店する。

そしてビカビカの床、ぴっちり陳列された美しい商品棚、緊張と希望の入り混じった店員の表情を見て、とある感情が自分の中に生まれているのに気がつくのだ。



居心地が悪い。



なんだろう、新しいコンビニ店舗に特有の、あの地に足の付かないフワフワとした空気は。

もちろんそれは「平常時のコンビニより混んでいる」という単純な事由もあるのだが、居心地の悪さはむしろ、「オープン記念価格!」と書かれた店内の飾りから漂う「やってまっせ」感の過剰なアピールであったり、こちらの挙動から熱心に情報を得ようとしてくる店員の視線に起因している気がする。

「買うも買わぬも自由」というコンビニの風通しの良さが根を生やす前のその空間は、我々がいつも慣れ親しむコンビニと呼ぶ前の何かなのだろう。



明治期以前の日本には「七つまでは神のうち」という言葉があり、数え年で七つになるまでの子供は、「あちら側」の世界に属している神の子なのだという考え方があったそうだ。

現実に生まれ落ちたばかりのコンビニも、この世界で本来のコンビニとして機能するまでには、きっとある程度の時間が必要なのだろう

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