開幕楽しみ！

【阪神】藤浪、３・２８Ｇ戦で開幕投手も！和田監督「候補の１人」
投内連係で本塁へグラブトスをする藤浪。来季の開幕投手候補だ

　阪神の藤浪晋太郎投手（１９）が、来季の開幕投手の候補に浮上した。オープニングゲームが巨人戦（３月２８日、東京Ｄ）と発表された５日、和田豊監督（５１）が「候補の１人」と明言した。来季の浮沈を占う伝統の一戦で、２０００年の西武・松坂大輔（現メッツ）以来となる、高卒２年目の投手が開幕マウンドに立つ可能性が出てきた。

　和田監督の口調は熱かった。若手の底上げに挑んでいる高知・安芸の秋季キャンプ５日目が終了。来季の開幕が巨人戦に決まり、先発投手に話題が及ぶと「（藤浪は）今年１年、実績を積んできた。候補の１人になってくると思う」と力を込めた。

　大阪桐蔭高からドラフト１位で加入した今年は、１０勝６敗で防御率２・７５と文句なしの成績を残した。宿敵の巨人戦にも３度先発して１勝１敗、防御率２・５０。伝統の一戦に初登板した８月４日は、東京Ｄでの今季唯一の登板だったが、６回６安打無失点で勝ち投手になった。球場との相性を考えても問題はない。

　高卒２年目での開幕投手が実現すれば、００年の西武・松坂以来。セ・リーグに限れば、５４年の阪神対洋松で、小山正明と権藤正利が投げ合って以来となる。指揮官は「（巨人との開幕戦は）これ以上ないシチュエーションじゃないか。とにかく、巨人を倒さないことには上にはいけない。開幕からそういう気持ちで戦えるのはいいこと」と、今季１２・５ゲームの大差をつけられた巨人にいきなりぶつかるとあって、早くも鼻息が荒い。

　和田監督の発言を伝え聞いた藤浪は「自分はないと思っています。エースは能見さん。自分が開幕投手というのは能見さんに失礼。まだ、僕にそんな力はない」と自己分析した。確かに能見は、今季はＷＢＣに出場した関係でメッセンジャーに譲ったが、１１、１２年と開幕投手を務めた。実績では先輩に及ばないが、今年の広島とのＣＳ第１Ｓの初戦（甲子園）では、能見、メッセンジャーを差し置いて先発した。「将来的に、開幕投手を任される投手になりたいと思います」と付け加えた１９歳右腕に、大役が巡ってくるかもしれない。