やっぱり並のルーキーじゃない！

阪神】藤浪、マエケンに勝った！「マー君流」で６回０封５勝

スポーツ報知7月8日(月)7時3分配信
【阪神】藤浪、マエケンに勝った！「マー君流」で６回０封５勝

６回２死一、二塁、エルドレッドを一邪飛に仕留め雄叫びを挙げる藤浪

　◆広島０―４阪神（７日・マツダスタジアム）　マエケンに投げ勝った。阪神・藤浪が６回３安打無失点の快投で、５月２６日の日本ハム戦（甲子園）以来となる４２日ぶりの５勝目を挙げた。「マー君流」の新フォームが功を奏し、広島・前田健を相手に金星。チームは今季４度目の同一カード３連勝で貯金を１１に戻した。

　憧れのマエケン相手にも一歩も引かなかった。「対戦するのは打者。でも、相手チームのエースなので簡単に点を与えると負けてしまう」。１時間２分の降雨中断の影響で６回で降板も、３安打６三振で無失点の完封ペースの力投。５月２６日の日本ハム戦（甲子園）以来の５勝目を挙げた。

　完璧だった。序盤から直球、変化球ともに制球が安定。５回まではチャンスすらつくらせない。味方が先制した直後の６回。２死一、二塁のピンチでも平然としていた。外角低めのカットボールで４番・エルドレッドを一邪飛。４試合連続でＫＯされ、直面していたプロの壁をぶち破った。

　フォーム修正が吉と出た。上げた左膝に一度、グラブをぶつけて間を取り、力を抜く形にした。「余計な力を抜くことを考えていた。（誰かの）まねをしたわけではないです」と藤浪。３日の巨人戦（甲子園）が雨で流れるなど６月２３日のＤｅＮＡ戦（横浜）以来、中１３日でのマウンド。その間に試行錯誤を重ねた。　和田監督が「マー君を（参考に）見たのかな」と話す、開幕１１連勝を続ける楽天・田中のような新フォーム。中西投手コーチは「イメージは杉内かな」と、その狙いは脱力することだった。グラブの色も「深い意味はないですけど、変えようと思った」と赤から黒に変更。新スタイルで「焦りはあった。しばらく自分のピッチングができなくて悔しいことがあった」と４２日ぶりの白星をつかみ取った。

　前田健相手の金星。実際に打席に立ち、さらなる成長のヒントを得た。「真っすぐも速いですし、一級品のスライダーも見られた。一流の投手はこういうボールをもっていると勉強になりました」。進化を続ける黄金ルーキーが、逆転Ｖへ頼もしい存在となる。