故郷の言葉

今日、近所のコンビニに行ったら、おばーちゃんが店員の日本語指導をしてた。

「こーゆー時にはこー言うんやで」とか…今のコンビニの店員さんには留学生が多いよね、と思いながら、買い物を続けた。

買いたいものが揃って、レジに行くと、店員さんの名札に大きく広東語風の名前がローマ字で印刷してある。

僕は思わず「君は広東人？」と広東語できいてみた。

店員さんは「そうですよ」と嬉しそうに答えた。

僕は「香港の人？」ときいたら、そうだという。

僕が「僕も香港人なんだ」と言ったら、店員さんの顔が輝いた。

店員さんも香港人だった。

それから、他のお客さんもいなかったので、しばらく立ち話をした。

店員さんも、なかなか広東語で話す機会がないと喜んだし、僕も大阪に来てから街で広東語を話すのは初めてなのでうれしかった。

店を出て、ちょいとごみごみした香港が懐かしくなった。大阪も大好きなんだけどね…

僕は香港永久性居民証を持つ香港市民で、同時に日本のパスポートを持つ日本国民。

僕は一体どっちの人間なんだろう？その問いには答えは出なかった。

なんだか淋しくなった。