クスクス

さて、何もすることがなくて今日は食事当番だから、週に一度のぶらぶらマーケット通い、揚げたての白身魚を頬張りながら、何をつくろうかと考えた。　かみさんから余った挽肉５００ｇ使ってしまってと御下命があり、じゃあなあ、何するかな、フレンチフライはこんな暑い日には駄目だし、豆ご飯はおととい作ったし、じゃが芋蒸すのも能がない、あ、そうだとモロッコ屋台の緑色豊かな野菜、ナッツ、漬物類を眺めていて、じゃ、クスクスだと即決した。

コリアンダーとパセリを一束ずつ、熟れた桜ん坊１ｋｇ、大粒の青ぶどう、メロンを一つデザートにと買い物籠に放り込んだら、息子の友達の父親がぼけーっと買い物してるのに行き会った。　もう何週間もここで会ってなかったので立ち話、何年も前にこの電柱にちょろちょろ登っていた小猿がもうめでたくデルフト工科大学に入ったとかそんな話に花が咲いて、それじゃカフェーでビールでもと誘ったら、いや、これから野暮用でと逃げられた。

ラジオから流れる軽いジャズとサッカーの様子を聴きながら、さて、と残ったボルドーの赤をグラスに注いで、あまりのみ過ぎないように、でなければクスクスのトマトソースに放り込むのがなくなってしまうと香辛料、材料を切り刻み、炒め、すりつぶして用意ドン。

持ち時間４５分。　先ずはソース作り、人参、インゲンをヴァージンオイルで炒めそれに完熟トマトの茹でたのを放り込んで、クミン、ニッキがこつだわね。　それに赤ワインをどぼどぼと注ぎ勝手にことこと３０分分は煮ようかな。　さて、これを済まして、あ、そうだ胡瓜の酢の物、塩コショウ、砂糖に林檎酢、クリームシェリー、かちゃかちゃかき混ぜて、クロワッサンブランドの２０年来の万用スライス箱で２ｍｍ輪切りの胡瓜を入れてかき混ぜ、冷凍庫に。　１５分なら固まらないだろうからね、胡瓜のアイスでもいいけどね。

で、もうメロンはとっくにスライスして冷蔵庫に入れてあった、と。　じゃ、ぼちぼちミンチボールにかかるかな。　色々なものを混ぜて陶芸の菊練りよろしく捏ねまわし、団子に丸めてフライパンで焦げ目をつけながら中のジュースが逃げないようにカリカリに焼いた、と。　で、このクスクス、最近は誠に便利な５分間クスクスなるものがスーパーにあるから、それを開けて、オリーブオイルで炒めてあった玉葱の微塵切りに放り込んで炒めてから、肉のブイヨンをざーっと注いで手早くかき混ぜると量が２割ほど増すのかな、それにバターを加えながらパサパサになるまで、フルフルになるまでかな。　それにワケギ、というのか細い葱の微塵切りを放り込んで出来上がり。　パセリとコリアンダーの微塵切りをあちこちに振りかけてできたのが私のクスクスです。

くすくす、って可笑しいね。