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日本の輸出品一番は自動車じゃないんですよ

2009年12月18日 20:53

ここらで国内経済から目をそらして、ちょっと貿易のお話をします。
とはいっても、円高とか外貨とか、国内経済にも関係あるお話です。

今回から、日本経済が輸出産業で成り立っているというウソを暴きます。

まずは輸出品のラインアップから。

ご存知の通り、日本は資源らしい資源がありません。
各国のように、資源で貿易をすることが出来ませんから、資源を調達して、それを原料に何かを作って、それを外国に売るということをしています。

さて。

輸出品目の中で、一番ウエイトを占めているものはなんでしょう?

実は、自動車でも家電でも、アニメーションでもオタク文化でもないんです。

家電自動車ゲーム機も、いわゆる耐久消費財といわれるものの輸出割合というのは、日本の貿易でいえばたかだか18%くらいしかありません。

最も多いのは、工業用原料と資本財です。

工業用原料はお分かりでしょう。

では、資本財とは?

資本財というのは、商品を作るための材料とか、機械設備といった、産業の基幹を成す材料のことです。

たとえば、半導体チップを作るために高純度のシリコンの単結晶の板が必要になるんですが(これを、シリコンウエハーといいます。)、このシリコンウエハーの世界シェアナンバー1とナンバー2は、日本の企業です。この2社だけで世界シェアの50%を占めるという、とてつもないものです。
金額でいえば、この2社で約6000億円に達します。

それから、ボーイング777などのジャンボジェットの外装材、扉、翼の付け根の骨格などは、三菱川崎富士の3重工がシェア独占です。ジャンボジェットの2割は日本製ということになります。

あまり知られていないのでは、原子力発電所の釜を構成する鉄の板は、日本製だとか。
大きな一枚の分厚い板を製造する技術は、今のところ日本しかないようです。

日本の輸出品の約7割が、こういった工業原料と資本財だということなんです。

こんなもんに比べたら、車の輸出量なんてわずかなもんです。

とはいっても、世界レベルで見るととんでもない金額なのは間違いないのですが。

「技術立国日本」「日本の技術を輸出する」という意味は、こういうことなんです。

先ほどのシリコンウエハー、原料のシリコンの原料は、かなり安い。
それもキロ何円のレベルの安さ。

これを精製して、純度が限りなく100%に近いシリコンを作り、それを単結晶(ひとつの結晶の塊)、しかも大きな結晶にする技術というのが日本ならではの技術なんです。

日本の技術力って、世界から見たらすごいもんなんですよ。

このデジログへのコメント

  • さつき 2009年12月20日 15:21

    そうなんですね!
    ためになるログ、ありがとうです

  • くまごろう 2009年12月20日 17:14

    > さつきさん
    なかなか表に出ないことですが、割と重要なことなんですよ。
    ( ̄(エ) ̄)b

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