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月ノ石 トンマーゾ・ランドルフィ著

2009年08月17日 14:39

著者であるトンマーゾ・ランドルフィは、イタリア本国でこそ知られているものの、我が国はほとんど話題にもなっていない(僕が知らないだけ?)。
カフカの父親」という日本で組まれた短編集も現在絶版になっている(この本の読後感想はそのうちにアップします)。
でも、このトンマーゾ・ランドルフィ短編名作編がイタロ・カルヴィーノによって編まれたと聞いたら、「えっ」て好奇心が起こる人もいるのでは?僕もその一人でした。
とても抑制の効いた文体、それでいてナンセンスな趣のある内容、話は総じて幻想的。
小説を読んで何かためになるといった類のものではなく、その芸術性に触れて快楽を得る・感じるといった類の小説です。
大学生のジョヴァンカルロが田舎の大きな屋敷で休暇を過ごしにやってきて、そこで、親戚たちとの歓談中に「やぎの足をした」女性グルーに出会うのですが、そのことを指摘しても親戚たちは意に介さない(?)もしくは気付かない。ジョヴァンカルロは徐々にこのグルーに惹かれていくのですが、月の欠けている時はふつう女性なのに、月が満ちてくるに従って徐々におかしくなっていきます。
 そして、ジョヴァンカルロはグルーに連れられて山へ高く高く誘われるのですが、そこでは・・・・。
 さらに、あらわれた「母たち」の冷たいまなざしを浴びてジョヴァンカルロは・・。
 あっけない結末も幻想小説によくあるパターンと言えばそうなのですが、なんとなく心に残ります。

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