ヤブ蚊

に大量に襲われる。ぎゃーす。

顔にまでめがけて襲って来るガッツに舌を巻きつつ辟易しながら考える。

まあ、こいつらがハイテンションで襲って来るのはわからんでもない。
だってこんな所フツー人が入って来ないもんな。
きっと久しぶりの獲物なんだろう。

例えて言えば不毛の男子校に美人の保険医が来るようなものか。

そこではたと気付く。
じゃあ、こいつらオレが来るまでどうやって生計を立てていたんだ？
男子校の例えだったらまあいいじゃん。女の子が周りにいなくても死ぬわけじゃないし。

だけどヤブ蚊にとって血液って食べ物みたいなもんだろ？
当たりを見渡せば人はおろか野良猫も入って来なさそうな場所。
こんな所だと満足に血なんて吸えないだろうに。

じゃあなんでいつまでもこんな所でたむろってんだろう。

もしオレがヤブ蚊だったらもっと人が多い所に出て行くけどな。
確かに都会は危険な場所だけど、けどこんな田舎じゃ暮らしていけねえよっ！
地方の疲弊は深刻なんだよっ！


うーん。
いままでこんなうっそうとした茂みにヤブ蚊がいるのは当たり前と思ってたし特に疑問を感じなかったけど、なんか不思議だなあ。