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JOC with Dennis Mackrel

2009年02月04日 11:45

JOC with Dennis Mackrel

Jazz Orchestra of The Concertgebouw wuth Dennis Mackrel

Sun. 1 Feb. 2009 at BIMHUIS in Amsterdam


Dennis Mackrel (ds, arr.,comp)

氷点のほんの少し上で水銀柱が留まっている、この冬で初めてかと思うほど冷たい風が吹いていた。 アムステルダム中央駅から港沿いにコンサートホールに向かって歩いているとあわ立った運河の水が岸壁に打ち上げられて歩道を濡らすほどだったのだがそれでもコンサートが始まり第一曲目からの熱気が帰路、同じところを歩いて駅に戻るときにはまったく寒く感じなかった。

その理由はいくつかある。 この日のゲスト、Dennis Mackrel のことはプログラムを読んだり第一ステージでこのビッグバンドの指揮と編曲を担当する Henk Meutgeert がこの日のゲストのことを紹介するまで知らなかった。 1984年ごろ、まだベーシーが存命のカウント・ベーシー楽団でドラムを叩き、べ氏亡きあとはサド・ジョーンズ、 カーラ・ブレー ベリー ラージ バンド、 マリアシュナイダー などのバンドで活躍し、自身、作曲と編曲をする才人ということだ。 その才人ぶりの成果は彼のドラミング、曲、編曲がこのバンドの技量を最高のところまで引き出させ、疾走し時には甘くたゆたうこの宵のコンサート後、寒風の中の私の体の中にも長く熱気を残したことで充分証明された。 この日の構成は第一部がオランダミュージシャン、JOCメンバーの筆によるもの、第二ステージゲストデニスマックレルの自筆及び編曲になる曲目だった。

1st Set
1) Dooking Dinner (Karel Weiss)
2) Somewherebetweenstars (Janvan Dijk)
3) It's heavy (Peeter Beets)
4) Requiem (Martenvanden Grinten)
5) ??? (Martenvanden Grinten)
6) Rotop (P. Beets)
7) Giant Step (J. Coltrane)

2nd Set
8) Strode (J. Byard)
9) Offminer (T. Monk)
10) If I Were Bell (Frank Lester)
11) Come Sunday (D. Ellington)
12) Mr. EX (D. Mackrel)
13) Faster and Louder (D. Mackrel)

14) Blues forbrothers (P. Beets)

ハモンドオルガンを得意とする Karel Weiss の筆になる軽快にドライブする1)、そのあと自らフリューゲルホーンで自作のバラードを甘く奏でる2)、休暇中に曲想を得た新曲の3)6)、今あるオランダジャズギタリスト達、Jessevan Ruller, Martijnvan Iterson, Martenvanden Grinten の師匠であった Willem Overgouw に捧げる4)5)など力作ぞろいだ。 第一ステージの終わりにこの日のゲストが登場してこのオーケストラ十八番7)なのだがいつ演奏してもその構成がすこしづつ違っていてこの日はゆったりとしたドラムソロを導入部としてリズム構成を変化させている。

第二部はゲストの好む先人のものの編曲、8)9)10)11)ではスタンダードであるだけに編曲による曲の色彩の変化がうれしいものだ。 ベーシー楽団で本格的なキャリアを始めただけあって猛烈に早く重厚で変化の多いアンサンブルのなかで見事なベーシートーンを出すスイング感溢れるドラミングはうれしいものだ。 それに呼応するかのように随所でこの日のギターはフレディー・グリーン張りのシャッフルを聴かせて一層皆の気分が高揚した。 自作の12)13)では特に12)の、政権交代の元大統領揶揄するかのようなタイトルと出だしの、のんびりした南部調をもとにして皆がニヤニヤしていると徐々に飛ばしだす曲想は自他ともに気が上昇している現在の様子を現わす佳作だ。

各曲3,四人のソロ奏者を前に出し、20人近い団員の大抵がソロを取る機会があるように仕組まれており、あるところではサックストランペットトロンボーンセクションなどの一騎打ち的、バトル風なチェースが各所にありこれが熱気をさらに追い上げる基ともなっている。

最後に常任ピアノペーター・ベーツの作になる14)はスローブルースでこのオーケストラのレパート理のなかで皆が気に入りのもののようで2日後の2時間にわたるFM放送で頭と終わりに使われるものだといって普段は皆でソロのいいところを見せる曲なのだが短くまとめられていた。

これから10年後には各地でこのドラマーの筆になる様々な曲が普通に聞かれることになるだろう。 特にバンドの団員たちから大きな支持をえられることは確かだ。

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